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パチンコ・パチスロ依存症をWebサイトで予防〜業界団体と早稲田大が協力


パチンコ・パチスロ依存症を予防するためのホームページ
 東京都遊戯業協同組合(都遊協)と早稲田大学理工学部複合領域加藤諦三研究室は、インターネットなどを活用した「パチンコ・パチスロ依存症予防対策プログラム」の活動を開始すると発表した。

 対策プログラムは、1)「パチンコ・パチスロ依存症を予防するためのホームページ」の開設、2)啓発用小冊子の作成・配布、3)公開シンポジウム・講演会の開催、4)従業員への教育・啓発――の4本柱で構成される。

 そもそそも依存症とは、「自分の意志で行動をコントロールできなくなってしまう行動障害」(東京・榎本クリニックの星島一太精神保健福祉士)。いわゆるマニアとの差は明確ではないが、「マニアは生活の範囲内で行動する。お金がなくなったらやらないし、ギャンブルマニアは負けても深追いしない。依存症の場合は、お金がなければ消費者金融から借りてリターンマッチしてしまう」と分析する。

 こうした依存症における治療の問題は「本人が認めてくれない“否認の病”」だということ。そこで、「パチンコ・パチスロ依存症を予防するためのホームページ」には現場で治療に当たっている星島氏の意向を反映した認知行動療法のコンテンツを設置した。依存症の説明や実例などの情報を提供するほか、10問程度の設問に解答することでセルフチェックできるコンテンツも用意。また、本人や家族向けに依存症Q&Aもそれぞれ掲載している。


Webサイトのコンテンツを監修した早稲田大学理工学部の加藤教授 東京・榎本クリニックで依存症の治療に当たっている星島氏

都遊協の亀田副理事長
 なお、毎晩お酒を飲んでいるからといっても依存症とは限らない。Webサイトのコンテンツを監修した早稲田大学理工学部の加藤教授は「楽しくなくても、望ましくなくても、不利益だということがわかっているのに止められないのが依存症」と解説。「依存症の反対は自己実現。自己実現できている人は、楽しんでいても止めなければいけない時には止められる」という。

 加藤氏はまた「日本は米国に比べると依存症への社会的な関心が薄い。研究も進んでいない」と指摘。例えば、アルコールやギャンブルの依存症や買い物依存症などは耳にするが、何でも否定してしまう「ネガホリック(自己否定病)」や、みじめさを誇示せずにはいられない「みじめ中毒」なども行為に依存するタイプの依存症で、一般に認知度の低い症状も合わせれば「日本はものすごい依存症社会」だと指摘した。

 都遊協の亀田宏司副理事長は「パチンコにのめり込んで幼児を車内に放置する事件や、パチンコの雑誌広告の半分以上が消費者金融という現状がある。パチンコも社会と共にあらなければならない」と語る。加藤氏は「依存症は本人だけでなく家族にも影響を与え、心理的な問題としても大変深刻。今回のような新しい手法が、さまざまな依存症への対策になれば」と期待感を表わした。


関連情報

URL
  パチンコ・パチスロ依存症を予防するためのホームページ
  http://www.pachinko-izon.net/
  東京都遊戯業協同組合
  http://www.toyoukyo.or.jp/
  早稲田大学理工学部複合領域加藤諦三研究室
  http://www.kato-lab.net/


( 鷹木 創 )
2005/03/03 14:14

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