トレンドマイクロは8日、サポートセンターに寄せられた被害報告件数をもとにした2005年2月度の「ウイルス感染被害レポート」を発表した。
1月の報告件数は2,736件で、1月の3,610件から大幅に減少した。最も多かったウイルスのは「WORM_AGOBOT」の122件で、以下は「TROJ_AGENT」の106件、「WORM_RBOT」の102件、「WORM_SDBOT」の101件、「TROJ_SMALL」の72件と続く。上位に3種ランク入りしたBOT系の不正プログラムは、2002年にオリジナルが登場して以来、多くの亜種が登場している。トレンドマイクロによると、2004年末より報告数が増えているという。
新種ウイルスとしては、ワーム型の「WORM_BROPIA.F」が発見された。MSN Messengerの添付ファイルとして侵入し、ユーザーが添付ファイルを実行すると、ビキニに日焼け跡の模様が付いた丸焼きチキンのJPEG画像が表示され、システムに常駐して自身のコピーを作成する。さらに、MSN Messengerを利用して自身のコピーを添付したメッセージを、送信可能なコンタクト先全員に送信するという被害をもたらす。
このウイルスは2月3日に発見され、トレンドマイクロでは危険度“中”として警告。2月中に亜種が続出し、現在でも感染が広がっている。台湾、韓国、中国を中心に被害報告が集中しているほか、日本国内での感染数は1件と少ないが、10数件の問い合わせが来ているという。トレンドマイクロでは、「ウイルスはメールの添付ファイルとしてやってくるものと思いこんでいるユーザーには、メッセンジャーでチャットしている最中にウイルスが送りこまれるとは思いもよらなかったのではないか」と感染が広まった要因を分析している。
関連情報
■URL
トレンドマイクロ
http://www.trendmicro.com/jp/
「WORM_BROPIA.F」詳細情報
http://www.trendmicro.co.jp/vinfo/virusencyclo/default5.asp?VName=WORM_BROPIA.F
・ 「SEXY.JPG」を表示するBropia.Fがアジアで流行の兆し(2005/02/03)
( 増田 覚 )
2005/03/08 12:56
- ページの先頭へ-
|