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公取委、インテルに独禁法違反で勧告〜AMDは公取委を支持


 公正取引委員会(公取委)は8日、インテル株式会社に対して独占禁止法の規定に違反するとして、同法第48条第1項の規定に基づき勧告を行なった。インテルは2004年4月に、公取委から立ち入り調査を受けていた。

 勧告許諾の期限は18日で、インテルが勧告を応諾した場合は勧告と同趣旨の審決を行ない、応諾しない場合は審判手続きを開始する。

 違反行為の概要は、インテルが2002年5月頃以降、国内PCメーカーのインテル製CPUの割合を最大化することを目的として、国内PCメーカー5社に対して3つの条件を提示し、それを満たすことでインテル製CPUにかかる割り戻し、もしくは資金提供を行なうと約束したもの。

 この行為が同業他社である日本AMDとトランスメタの事業活動を排除し、国内PCメーカー向けCPUの販売分野における競争を実質的に制限したとしている。

 インテルが割り戻し、もしくは資金提供を行なう条件は、1)インテル製CPUの割合を100%とすること、2)インテル製CPUの割合を90%とし、他社製CPUの割合を10%に抑えること、3)各メーカーの生産モデルが比較的多いシリーズに属するすべてのモデルで他社製CPUを採用しないこと、の3つ。

 2002年には日本AMD/トランスメタの合計シェアが24%であったのに対し、2003年には11%まで落ち込んだ。公取委はインテルが提示したこれらの条件によって、日本AMD/トランスメタのシェアが低下したものと判断した。

 インテルは同日、勧告に対する見解を発表。約10日以内に対応を決定するとしている。

 米Intel副社長兼法務担当役員ブルース・スウェル氏は「競争政策の中核となる原則の1つは、競争政策は健全な経済原理に基づくという考え方で、競争当局は、消費者が不利益を被るという証拠がある場合にのみ介在すべき。公正取引委員会の勧告は、これらの重要な原則を十分に考慮していないのは明らか」と反論している。

【追記 21時9分】


AMDは公取委を支持

 米AMD並びに日本AMD株式会社は8日、今回のインテルに対する公取委の勧告を支持すると表明した。

 AMDの法務担当エグゼクティブバイスプレジデント兼 最高総務責任者トーマス・M・マッコイ氏は、「インテルの行為は、日本のみならず、世界のPCユーザの利益を害した。市場での地位を不当に利用して、技術革新をより重要なこととして消費者の選択の自由を制限することは、到底容認されるべきではない。各国の独禁当局は、自国の市場も同様の被害を受けていないかどうか、慎重に調査するべきであると考える」とコメント。欧州では、Intelが反競争的行為を行っている疑いがあるとして、欧州委員会が調査を継続している。

 また、消費者へのデメリットについて「PCメーカによるプロセッサ選択の自由を妨害することによって、インテルは全世界の消費者が、それぞれのニーズにあったコンピュータを選択する自由を妨げた。市場で圧倒的なシェアを持つ企業が、競合他社を排除するために人為的に市場シェアを設定する行為は、言うまでもなく世界の独占禁止法に違反してる」とインテルの行為を非難。

 日本AMDも声明を発表。「インテルが日本の独占禁止法に違反する活動を行なったと認定されたことを遺憾に思う。それと同時に、日本のマイクロプロセッサ業界における公正な競争環境を回復させるために公正取引委員会が行った一連の努力は、高く評価されるべきものだと考える」と今回の公取委の行動を評価。

 今後については「インテルに対する今回の勧告は、日本のマイクロプロセッサ市場における競争を阻害する行為を排除して、お客様の商品選択の自由を回復させるために、また、特にPCメーカーがAMDのプロセッサを搭載した魅力ある製品をより多く市場に供給できるようにするために、きわめて重要かつ建設的なステップだと認識している」とし、「公正かつ自由な競争環境とお客様の商品選択の自由が回復することを何よりも望んでおり、今後もそのために必要ないかなる協力も惜しまない」とまとめている。


関連情報

URL
  ニュースリリース(公正取引委員会、PDF)
  http://www.jftc.go.jp/pressrelease/05.march/05030802.pdf
  ニュースリリース(インテル)
  http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2005/050308.htm
  ニュースリリース(AMD、英文)
  http://www.amd.com/us-en/Corporate/VirtualPressRoom/0,,51_104_543~95307,00.html

公取委、インテルに立ち入り調査(2004/04/08)


( 山田幸治 )
2005/03/08 18:51

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