米Yahoo!は7日、Yahoo! Searchの情報源として非営利のオンライン百科事典「Wikipedia」の検索結果を加えることを明らかにした。同時にWikipediaを運営しているWikimedia Foundationの企業スポンサーになることも発表した。
今回の提携によってWikipediaのコンテンツは、Yahoo! Searchの中のYahoo! Shortcutsに含まれることになる。Yahoo! Shortcutsとは、Yahoo!の検索フォームに天気予報や地図情報などを尋ねる入力をすると、検索結果の上にそれらの情報が直接表示されるサービスのこと。Yahoo! Shortcutsの中にWikipediaが入ることにより、今後は国の名前や歴史上の事件などのキーワードを入力すると直接Wikipediaの該当ページのリンクが最上位に表示される。
現在、Wikipediaは英語のものとしては歴史上最大の百科事典の規模を有しており、ほかにもフランス語、ドイツ語、日本語などで大規模な百科事典をすでに提供。さらに100以上の言語でコンテンツの数を増やし続けている。WikipediaがYahoo! Shortcutsに含まれることによって、サーチエンジンの中に1つの百科事典が含まれるのと同じ効果が期待される。
今回の提携に伴いYahoo!は、Wikipediaを運営する国際的非営利団体のWikimedia Foundationの企業スポンサーになることが明らかにされた。Wikipediaは現時点でも世界で最も利用されている100サイトの1つに入っており、トラフィックの量は2カ月ごとに倍増している状態だという。Yahoo!の資金提供により財団は、サーバーを増強したり帯域幅を確保するなど必要な経費をまかなうことができるという。
現時点でYahoo! ShortcutsにWikipediaが含まれているのはYahoo! Search Franceだけだが、ここ数週間のうちに米国、欧州、アジア、ラテンアメリカの各国のYahoo!に展開していく予定だとしている。
関連情報
■URL
Wikimedia Foundation
http://wikimediafoundation.org/wiki/Home
Yahoo! Search公式ブログの該当記事(英文)
http://www.ysearchblog.com/archives/000099.html
Yahoo! Search公式ブログの該当記事(英文)
http://www.ysearchblog.com/archives/000100.html
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/04/08 14:11
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