|
システムイメージ
|
NHK放送技術研究所は、付近のテレビで放映されている番組の関連情報をインターネットを介してPCに取り込む技術を開発した。
この技術は、ブロードバンドの普及によってテレビを視聴しながらPCでWebサイトにアクセスするユーザーが増加しているとの流れを踏まえ、放送と通信を連携させた新たな双方向サービスの実現を目的として開発されたもの。同研究所では、地上デジタル放送やテレビ機能などを搭載しない端末でも、周囲のテレビと連携することにより、多くの環境で便利な放送通信連携サービスの提供が可能になるとしている。
試作されたサービスシステムは、LANインターフェイスを搭載してインターネットに接続できるテレビを利用する。このテレビから現在選局されている番組情報をLAN経由で提供、インターネット上の「ローカルリソース管理サーバー(LRM)」で集約する。集約された情報は端末向けに提供されるほか、放送中の番組に対応したURLを放送局ごとに案内する「ウエブページナビゲーションサービス(NAV)」も用意されている。
試作システムでは、場所ごとに異なるIDの赤外線ビーコン発信装置を設置して位置情報を特定。端末に取り付けた赤外線センサで受信したIDをキーとしてLRMから位置情報を取得、この情報に基づいて付近にあるテレビを自動で発見してチャンネル情報を取得する。チャンネル情報取得後は、この情報に対応したNAVへ問い合わせを行ない、番組に関連したURLを取得してコンテンツをPCに表示する。テレビのチャンネルが変更された場合は、LRMから新しいチャンネル情報が端末に向かって再度配信される。
これらのシステムを自動で行なうことで、ユーザーは付近のテレビに連動したネットワーク上のコンテンツを自動的に端末で表示できる。また、LANにチャンネル情報が流れるという仕組み上、放送でURLを配信する方式よりも著作権の問題が少なく、家庭や外出先などさまざまな場所で放送通信連携サービスを実現できるとしている。
関連情報
■URL
NHK
http://www.nhk.or.jp/
NHK放送技術研究所
http://www.nhk.or.jp/strl/
( 甲斐祐樹 )
2005/04/12 19:15
- ページの先頭へ-
|