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著名サーチエンジン研究者が米Yahoo!から米Microsoftに転職


 米MSN Searchの公式ブログで12日、著名なサーチエンジン研究者のGary William Flake氏を「Distinguished Engineer」の肩書でMicrosoftに迎えたことが発表された。最初からこの肩書でMicrosoftに雇用される人物はFlake氏が初めてだとしており、同社がFlake氏を重要視している表われと言えるだろう。Flake氏はこれまで、米Yahoo!の研究開発部門のトップとしてYahoo!の次世代サーチエンジン開発を率いていた。

 Flake氏はメリーランド大学カレッジパーク校でコンピュータサイエンスの博士号を取得した後、米NEC Research IntituteでWebのデータマイニングプログラムの研究プロジェクトを手がけて名声を得た。その後、米Overtureに入社し、2003年に同社がYahoo!によって買収されたのと同時にYahoo!の研究開発部門のトップに就任した。

 一方、米Yahoo!はFlake氏の転職に伴い、空席となった研究開発部門のトップにChief Data OfficerであるUsama Fayyad氏が就任すると発表した。Fayyad氏はYahoo!の研究開発部門であるYahoo! Research Labsの監督をすることになる。

 ただし、Yahoo!は今回の発表文の中でFlake氏の転職について触れていない。むしろ、Yahoo! Research Labsの扱う研究分野がサーチエンジンやナビゲーションに止まらず、ソーシャルメディアやコミュニティ、パーソナライゼーション、モビリティといった分野にまで拡大し、世界的な研究機関を目指して改めて組織改編を行なった結果であることを強調している。

 複雑化したサーチエンジンの研究において、たった1人の転職によってすべてが変わるわけではないのは明白だ。しかし著名な研究者が、サーチエンジン研究でGoogleを追い上げようとするYahoo!から、これから本格的にサーチエンジンビジネスに進出しようとするMicrosoftに転職したということは、この分野の熾烈な競争を物語る1つのエピソードと言えそうだ。


関連情報

URL
  MSN Search公式ブログの該当記事(英文)
  http://blogs.msdn.com/msnsearch/archive/2005/04/12/407637.aspx

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米Yahoo!、研究組織「Yahoo! Research Labs」を設立(2004/01/20)


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/04/13 12:08

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