ゲームやアニメ制作会社など「萌え」関連会社30社の4月15日時点の時価総額が、同月1日比で2,129億円増の1兆7,433億円に上ったことが、浜銀総合研究所のレポートで明らかになった。新年度入り後の株式市場が総じて低調に推移する中で、一部コンテンツ関連株は連日ストップ高を記録するなど活況を呈しているという。
同研究所では、音楽や映像、出版などを手がける公開企業の中から、特にアニメ、ゲーム、コミックを主要事業とする企業を抽出。その中で、取り扱うコンテンツに「萌え」的要素が濃いと判断した企業を「萌え」関連30社とした。
調査によると、「萌え」関連銘柄30社の4月15日時点の時価総額は1兆7,433億円に上り、同月1日時点の1兆5,303億円と比べて2,129億円の純増(13.9%増)となった。
同期間における純増額を分野別にみると、アニメ・玩具関連9社の時価総額が3,856億円から4,185億円で328億円増(8.5%増)、ゲーム関連16社が1兆8億円から1兆1,789億円で1,780億円増(17.8%増)、コミック関連5社が1,437億円から1,458億円で20億円増(1.4%増)となり、とりわけゲーム関連の顕著な伸びが目立った。
企業別では、マンガ専門古書店の「まんだらけ」の株価が、57万5,000円から105万円に倍増したほか、オンラインゲームの「コーエーネット」では43万円から170万円と、4倍以上に急騰した。
純増額ベスト3を挙げると、時価総額が2,055億円から2,789億円に増えた「ガンホー・オンライン・エンターテイメント」が734億円の純増でトップ。以下、166億円から658億円に増えた「コーエーネット」の492億円、261億円から480億円に増えた「アエリア」の219億円と続き、いずれもオンラインゲーム関連銘柄だった。
こうした動きに対して、浜銀総合研究所では「このところの急騰によって『萌え』関連銘柄の株価水準には一気に割高感が出始めているとみられ、今後は調整される局面もあり得る。ただ、『萌え』関連市場には、テレビ局や映画配給会社、印刷会社など市場を側面から支える企業も存在しており、今後はすそ野の広い産業へと発展する可能性もある」と分析している。
なお、同研究所は「萌え関連市場規模888億円」と推計した調査レポートを4月1日付けで発表していた。
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■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.yokohama-ri.co.jp/press/report/pr050418.pdf
( 増田 覚 )
2005/04/19 18:23
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