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IPA未踏ソフト認定事業の「スーパークリエータ」にLunascapeの近藤氏ら


「今回はかなり狭き門だった」とIPAソフトウェア開発支援部の巽俊一郎氏
 情報処理推進機構(IPA)は10日、2004年度第1回未踏ソフトウェア創造事業の「天才プログラマ/スーパークリエータ」認定者を発表した。

 今回の公募では、328件の応募のうち39件を未踏ソフトウェア認定事業として採択した。IPAソフトウェア開発支援部の巽俊一郎氏は「これまでの競争率は4〜5倍だったが、今年度は8.4倍と、かなり関門が狭かった」と振り返った。その中で、スーパークリエータは15人に絞られた。

 未踏ソフトウェア創造事業とは、2000年度から経済産業省の補助を受けて、独創性を有した優れた個人、いわゆる「スーパークリエータ」の発掘を目的として行なわれている事業。「新規性(未踏性)」「開発能力」「将来の可能性」の基準のいずれかに該当していることが条件で、個人のアイディアを積極的に評価するために、審査は複数審査員の合議制ではなく専門知識を持つプロジェクトマネジャー(PM)の独自の判断によって選定される。PMは開発者への指導から進捗管理、評価までの責任を負う形となっている。一方、IPAは開発費用を提供するほか、開発以外の事務処理などをサポートする。

 今回スーパークリエータとして認定された研究では、Lunascape株式会社代表取締役の近藤秀和氏が開発したWindows向けタブ切り換え型Webブラウザ「Lunascape2」が、「実用的なソフトウェアを開発したという点では申し分ない」と評価。また、日本語全文検索システム「Namazu」を開発したことで知られる高林哲氏による、インターネット上に存在するオープンシステムを検索する「世界規模ソースコード検索エンジン」も認定された。こちらは「昔からありそうなのに存在しなかったソフトウエアをテーマにした時点で、着想力と実現力が現われている」ことが認定理由だという。

 このほか、「情報発信者がより質の高い情報を得られる」システムに基づいたWebブラウザベースの情報共有システムを共同開発した新谷虎松氏(名古屋工業大学教授)と伊藤孝行氏(名古屋工学院大学大学院助教授/ハーバード大学客員教授)らがスーパークリエータに認定された。スーパークリエータの平均年齢は30.6歳で、最年少が25歳、最年長が48歳。採択金額としては最高額が1,425万円、最少額が300万円だった。

 未踏ソフト認定事業の一環として、28歳以下を対象とした「未踏ユース部門」が別枠で審査されており、2003年度には筑波大学の登大遊氏によるVPN構築ソフト「SoftEther」採択され、注目を集めた。今回IPAでは、未踏ユース部門のスーパークリエータ7人の研究内容についても発表。メールによる懸賞応募システムを開発した19歳のフリーSEの関愛氏、同じく19歳で漫画制作を支援するソフトを開発した小林由佳氏のプロジェクトが採択されている。


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URL
  ニュースリリース
  http://www.ipa.go.jp/jinzai/esp/2004mito1/

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( 増田 覚 )
2005/05/13 17:50

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