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インテルのHyper-Threading対応CPUに脆弱性、セキュリティ研究者が指摘


 カナダのオタワで15日まで開催されたBSDのテクニカルカンファレンスである「BSDCan 2005」で現地時間の13日、FreeBSDのセキュリティチームの一員であるColin Percival氏がインテルのHyper-Threading(HT)テクノロジを搭載したCPUに脆弱性があると発表した。

 HTテクノロジとは、複数のスレッドを並列に実行できる技術。Pentium Extreme Edition、Pentium 4、Mobile Pentium 4、XeonといったCPUに実装されている。発表によれば、HTテクノロジではスレッド間でキャッシュメモリなどのプロセッサリソースを共有するため、複数ユーザー環境下で権限の持たないユーザーが、他のユーザーが実行しているスレッドを監視したり、RSA暗号の秘密鍵を盗み見することが可能になってしまう。

 Percival氏は、2004年10月にこの脆弱性を発見。同年12月には攻撃コードのテストや実証を行なった。12月31日にはFreeBSDのセキュリティチームに通知。2005年2月27日から3月18日にかけて他のOSベンダーに対しても通知を行なったという。これを受けてFreeBSD、NetBSD、OpenBSD、SCOなどの各OSベンダーは、脆弱性についてアドバイザリなどのステートメントを発表。また、マイクロソフトでは「問題は認識している」(同社広報)とコメントしている。

 なお、Percival氏によれば、シングルユーザーのシステムには脆弱性の影響はない。同氏は「マルチユーザー環境のシステム管理者は、直ぐにHTテクノロジを無効にする」よう呼びかけている。


関連情報

URL
  Colin Percival氏のWebサイト(英文)
  http://www.daemonology.net/hyperthreading-considered-harmful/


( 鷹木 創 )
2005/05/16 13:45

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