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名指しで口座名義人を狙う「パーソナライズドフィッシング」を警告


 金融機関へのセキュリティサービスを手がける米Cyotaは16日、「パーソナライズドフィッシング」という新手のフィッシング攻撃を発見したと発表した。パーソナライズドフィッシングはCyotaが命名した用語で、実際に盗まれた個人情報をもとに口座名義人を名指しで標的にすることからきている。

 数十万件のメールを送信して成果を求める典型的なフィッシング攻撃とは異なり、パーソナライズドフィッシングでは特定銀行の口座名義人をターゲットとする。攻撃の効果を高めるために、実際に盗まれた口座名義人情報を使用する点が特徴だ。あたかも銀行から送られてきたメールのように思わせるために、氏名やメールアドレス、口座番号などを記載する手口を用いる。

 今回の手の込んだ詐欺についてCyotaでは、ATM暗証番号やクレジットカード番号を入手することによって、詐欺集団の手元にある個人情報リストの価値をさらに高めることが狙いだと分析する。オンライン詐欺コミュニティでは、ATM暗証番号やクレジットカード番号を含んだ個人情報は、名前と口座番号だけの個人情報よりもはるかに高いリセールバリューを持つからだ。

 Cyotaでは、個人情報や口座情報を要求する銀行やオンライン商店からのメールを受け取った場合は、メール内のリンクをクリックせずに、直接銀行などのサイトにアクセスすべきだとしている。


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URL
  ニュースリリース
  http://www.cyota.com/press-releases.asp?id=85

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( 増田 覚 )
2005/05/17 15:21

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