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XMLで保存するMSN Messengerの履歴も閲覧できなくなってしまう
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数日前に公開されたばかりの「Netscape 8」をインストールすると、Internet Explorer(IE)の機能に異常を来たすことがわかった。この現象についてはニューズグループなどで報告が相次いでなされていたが、25日になってMicrosoftのIE公式ブログ「IEBlog」が問題の存在を確認したとして、解決方法を提示した。
この問題は、Netscape 8をインストールすると、IEからRSSフィードなどのXMLファイルのレンダリングができなくなるほか、XSLTを適用したXMLファイルを表示しようとすると空白ページが表示されてしまうというものだ。
Netscape 8は、Mozilla Firefoxのソースコードに基づいて開発されている。AOLが買収したNetscape CommunicationsがカナダのMercurial Communicationsに委託して開発したもので、今回のバージョンではフィッシング詐欺を防ぐための高度なセキュリティとともに、Mozillaプロジェクトのレンダリングエンジン「Gecko」とIEのレンダリングエンジンをタブブラウザで併用できることが大きな特徴となっている。
IEBlogによると、問題を解決するにはNetscape 8をアンインストールした後、レジストリエディタを起動して「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\Plugins\Extension」の項目にある「xml」と記されたノードを削除しなければならないという。その後、IEを再起動するとIEのXMLレンダリング機能が正常に働くようになる。Netscape 8がインストールされた状態では絶えずこのレジストリを記入し続けるため、IEのXMLレンダリング機能を復旧することができないとしている。
Netscape 8がなぜこのレジストリに記入し続けるのか、またIEのXMLレンダリング機能にどれほど依存してるのかははっきりとしない。この問題は大きな議論になりつつあり、「MicrosoftがIE以外のブラウザを排除しようとしている」との主張や「Netscape 8はIE上でなければ動作しないのではないか」という懐疑的な見方など、さまざまな意見が飛び交っている。
IEBlogは「我々は現在この問題についての調査を続けており、この問題を解決するためにNetscapeとともに働くことを楽しみにしている」との言葉で結ばれている。
関連情報
■URL
IEBlogの該当記事(英文)
http://blogs.msdn.com/ie/archive/2005/05/25/421763.aspx
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/05/26 14:03
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