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イー・アクセスの千本倖生代表取締役会長兼CEO
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イー・アクセスが敵対的買収策として提案していた“毒薬条項(ポインズンピル)”が22日、同社の株主総会で承認された。
イー・アクセスが提案していたのは「企業価値向上新株予約券(eAccess Rights Plan)」と呼ばれるもの。株主総会後に開かれた記者懇談会で同社の千本倖生代表取締役会長兼CEOは、eAccess Rights Planが日本で最初の“前向きなポインズンピル”として株主総会で賛同を得られたことを報告。「ネガティブな意見はまったくなかった。機関投資家はポイズンピルには反対するものだが、委任状を全部調べてみたら、機関投資家のほとんどが賛成だった。今日の株主総会に出席した個人株主も誰も反対しなかった」と述べた。
具体的にeAccess Rights Planとは、同社に対する買収などの提案があった場合、現経営陣と買収を仕掛てきた者(千本CEOはこれを、ライブドアとニッポン放送の関係に例えて“ホリエモン集団”と呼んだ)のどちらが株主価値を高めるかを、7人の社外取締役だけで構成される「企業価値向上検討委員会」が判断。その結果、買収により企業価値が下がると判断されれば、新株予約券を既存の全株主へ発行することで敵対的買収を防ぐ仕組みだ。
千本CEOは、「日本で言われている他のポインズンピルは、ホリエモンであれ誰であれ来た者を原則的に排除し、現経営陣を守るためのいわゆる“毒薬”。これに対して我々のポイズンピルは、決して現経営陣を守るために入れたわけではない」と説明。その導入の最大の目的が、“ホリエモン集団”のビジネスプランや実行力と現経営陣のどちらが企業価値を上げるのかを1カ月程度かけて判断してもらい、株主価値を高めるにあるとして、「我々が導入したのは毒薬ではなくて、株主のための“ビタミン剤”」とコメントし、その違いを強調した。
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■URL
ニュースリリース
http://www.eaccess.net/cgi-bin/press.cgi?id=304
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( 永沢 茂 )
2005/06/22 19:20
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