オーストリアのセキュリティベンダーであるSEC Consultは6月29日、Internet Explorer(IE)にヒープオーバーフローが発生する恐れがあると警告した。これを受けて米Microsoftは30日、Security Advisory(903144)として調査を進めていることを公表した。
SEC Consultの指摘によると、「javaprxy.dll COMオブジェクト」などの非ActiveXコントロールをインスタンス化するIEの処理に問題があり、悪用されると任意のコードを実行される恐れもあるという。SEC Consultでは、Windows XP SP2上で動作するIE 6(ビルド6.0.2900.2180)で確認したとしている。
これを受けてMicrosoftでは、Security Advisoryを公表。調査中としながらも、64bit版を含む全てのWindowsで動作するIE 5.01~6に関連しているとして注意を喚起している。Microsoftの日本法人では「SEC Consultの情報が、脆弱性かどうかを含めて調査している。危険性が高ければ当然セキュリティ修正プログラムも提供する」とコメント。修正プログラムや回避策が準備されるまでは、「インターネット」および「イントラネット」ゾーンのセキュリティレベルを「高」に設定するよう推奨している。
なお、デンマークのSecuniaでもこの問題についてアドバイザリを公開した。危険度は5段階中の上から2番目“Highly critical”。
関連情報
■URL
Microsoftのアドバイザリ(英文)
http://www.microsoft.com/technet/security/advisory/903144.mspx
SEC Consultのアドバイザリ(英文)
http://www.sec-consult.com/184.html
Secuniaのアドバイザリ(英文)
http://secunia.com/advisories/15891/
( 鷹木 創 )
2005/07/01 19:27
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