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音楽・動画配信の利用意向は高いが実利用は2割以下~矢野経済研究所


音楽配信の利用経験

音楽配信で利用したサイト
 矢野経済研究所は、音楽配信と動画配信を対象とした「ブロードバンドコンテンツにおけるコンテンツ利用意識調査」の結果を公開した。

 調査の対象は、矢野経済研究所のモニター制度「Yano Direct Suvery」の会員。有効回答数は「音楽利用に関するアンケート調査」が1,076名、「動画利用に関するアンケート調査」が1,068名で、どちらも男女比は50:50。調査は音楽利用が3月12日から3月16日にかけて、動画利用が3月11日から3月16日にかけて行なわれている。

 音楽利用のアンケート対象は日常的に音楽を聴いている人で、「週2~3日」以上音楽鑑賞をする人が全体の9割を占めている。また、年代別でも「45~49歳」「50歳以上」の世代で週2~3日の音楽鑑賞ユーザーが8割を占めており、同研究所では「音楽生活におけるアクティブユーザーをサンプルとしたことで回答精度の向上を狙った」としている。

 音楽配信サービスの利用経験は全体の15.8%で、男女別では女性が17.4%、男性が14.2%と女性が高い。また、サービスを利用してはいないがサイトを訪問したことがあると答えたユーザーが23.2%存在し、同研究所では「関心は低くないが、利用に結びついていない」と分析している。

 音楽配信サービスごとの利用経験では、「bitmusic」と携帯電話向けの「着うたフル」が同数の24.1%。また、2月に音楽配信サービスを開始したばかりの「Yahoo!ミュージック」が18.2%、レーベルゲートの「mora」が15.9%と続いており、PC向けサービスの上位をATRAC3形式の音楽配信が占める結果となった。なお、日本では未提供の「iTunes Music Store」についても、海外サービスの経験ありとの回答が5.9%あった。

 音楽配信の便利な点は「自宅で購入できる(63.0%)」「時間を気にしないで購入できる(52.7%)」という時間や場所の制約がない点に加えて、「視聴してから購入できる」(59.6%)」「1曲単位で購入できる(47.5%)」という利便性が挙げられた。一方、気になる点として一番高かったのは「決済時の個人情報の漏洩(36.5%)」。また、「価格が高い(34.9)」「品揃えが少ない(19.9%)」といった課題も指摘された。なお、「パソコンでしか再生できない(31.5%)」「音楽配信サービス自体わからない(8.4%)」といった意見もあるように、音楽配信サービスが広く認知されていない現状が伺えるほか、回答者にも初心者層が比較的多いと思われる。


音楽配信の便利な点 音楽配信の不便な点

動画コンテンツの購入経験
 動画コンテンツでは、「購入したことがある」との回答は19.9%と、音楽配信の利用をやや上回ったものの、どちらも2割を下回っている。世代別では「20~24歳(30.6%)」「45~49歳(25.0%)」の利用率が高いが、19歳以下は14.0%と平均を下回った。

 動画コンテンツの購入方法は、PCでのダウンロード購入が42.3%と最も高く、コンビニやCDショップなどの店舗での購入が39.4%と続く。また、携帯電話での動画購入は0.5%に留まった。

 動画の購入先は「Yahoo!動画」が23.5%でトップ。2位の「BIGLOBEストリーム(7.5%)」の3倍近い回答を集めており、音楽配信と同様Yahoo! JAPANの利用率の高さが目立つ結果となった。また、有料の会員向けコンテンツ配信「ShowTime」が6.6%と3位につけている。

 今後の購入意向は、「条件次第では購入してみたい」を含めると全体の72.1%が購入意向を持ち合わせている。動画のカテゴリ別では映画や音楽の人気が高く、購入手段もインターネットでの購入が店舗での購入を上回っている。


動画配信で利用したサイト 動画コンテンツの購入意向

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.yano.co.jp/press/2005/050712.html


( 甲斐祐樹 )
2005/07/12 18:20

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