| 香川県警察生活環境課、坂出警察署生活安全課などは19日、MMORPG「リネージュII」へのアクセスを不正に中継した福岡県福岡市の中国人留学生の男性(26歳)を、電子計算機損壊等業務妨害の疑いで逮捕した。
 
 香川県警によると、2005年1月に坂出警察署管内の男性(18歳)から「リネージュIIにアクセスできなくなった」との相談を受けた。調査を進めたところ、今回逮捕された留学生がリネージュIIのIDを不正に利用している容疑者として浮かんだという。
 
 さらにこの容疑者は、リネージュIIの利用約款で禁止されている海外からのアクセスを可能にするため、国内にプロキシサーバーを設置。中国などのユーザーを不正に中継してリネージュIIにアクセスさせていたことがわかった。
 
 プロキシサーバーを経由したアクセスは、2月から3月にかけて急増。3月6日には、PCの画面に残像現象を生じさせるほどアクセスが集中し、リネージュIIを運営するNCジャパンは2分間にわたり電源を切断せざるえない事態に陥った。
 
 犯行を重く見た香川県警などでは、不正アクセス禁止法ではなく刑法第234条の2(電子計算機損壊等業務妨害)の疑いで逮捕した。プロキシサーバー設置による大量のアクセスに対して電子計算機損壊等業務妨害の容疑を適用するのは全国でも初めての事例だという。
 
 なお、逮捕された留学生は、プロキシサーバーを利用する不正ユーザーが獲得したゲーム内の通貨やアイテムなどをインターネットオークションなどで販売。2004年8月から2005年4月にかけて約1,000万円を扱っていたことがわかっている。
 
 一方、NCジャパンでも一般プレイヤーからの報告を受けて調査を進め、容疑者が利用しているISPを通じて容疑者に対して警告していたが、状況が改善されなかったため、警察に被害届を提出していた。
 関連情報
 
 ■URL
 リネージュIIへの妨害行為について(NCジャパン)
 http://www.lineage2.jp/bbs/view.aspx?bid=1&iid=3732
 香川県警察
 http://www.pref.kagawa.jp/police/
 
 
 
 
( 鷹木 創 )
2005/07/20 14:29
 - ページの先頭へ-
 |