金融庁は22日、金融機関に要請していた個人情報管理体制の一斉点検の結果を発表した。287の金融機関が、合計678万件の顧客情報を紛失していたことが明らかになった。
金融庁では4月の個人情報保護法の完全施行に伴い、6月末を報告期限として、金融機関に個人情報管理体制の一斉点検を命じていた。一斉点検を実施したのは、銀行や証券会社、保険会社など合計1,069の金融機関。
顧客情報の紛失が判明した金融機関は、全体の26.8%にあたる287の金融機関。複数回答を含むが、紛失した資料としては、書類(215機関)、コムフィッシュ(163機関)、CD-ROM(9機関)などが挙げられている。
紛失した顧客情報は678万件に上り、そのうちの672万9,000件は誤って廃棄したものだったという。なお、今回紛失が発覚した678万件のうち、6,092件は個人情報保護法施行後に発生したもの。金融庁によれば、今回紛失が判明した顧客情報が不正利用され、被害につながったものはないとしている。
金融庁では、今回の一斉点検とは別に金融機関から報告された案件として、184万5,000件の顧客情報が紛失していたと発表。これらのうち129万1,000件は、個人情報保護法施行後に発生したものだった。
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■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.fsa.go.jp/news/newsj/17/f-20050722-4.pdf
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