マーケティングリサーチに関する研究を行なっている米MarketingExperiments.Com(MEC)は2日、米GoogleのPay Per Click(PPC)広告のすべてのトラフィックのうち29.5%がクリック詐欺によるものであるとの調査結果を発表した。
調査は米Clicks2Customers.comと共同で10日間にわたって行なわれたもので、実験のために3つのPPC広告キャンペーンを使用。IPアドレスの比較、言語、ブラウザ設定、URLリファレンス、クリックされた時間、OSの種類、ブラウザプラグイン、クリックされた国名などのデータによって重複クリックかどうかを判定した。
調査結果についてMEC LabsのディレクターであるFlint McGlaughlin氏は「PPCキャンペーンのランダムなサンプルの結果、29.5%がクリック詐欺で、Googleはこれら詐欺的請求のうちほんのわずかなものについてしか認識し責任を追求することができなかったことを示している」とコメント。さらに詐欺の将来的な見通しについて「より洗練されたシステムとソフトウェアが使用された場合、詐欺のうち非常に小さなパーセンテージしか特定できず、詐欺被害額が広告落札価格に比例して増加していくことを示している」と指摘している。
クリック詐欺はPPC広告の将来に大きな影を投げかけており、この分野の代表的な企業であるGoogleなどは最大限の労力を払ってこの詐欺を食い止めようとしている。その一方で詐欺と誤って認定されてしまったために広告表示ができなくなるケースなど種々の問題や歪みも生じている。
関連情報
■URL
MarketingExperiments.Com(英文)
http://www.MarketingExperiments.com/
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/08/03 12:14
- ページの先頭へ-
|