米Yahoo!は4日、オーディオファイルを横断的に検索できる専用サーチエンジン「Yahoo! Audio Search」のベータ版を発表した。現在テスト中で、Yahoo!の実験的サービスを提供する「Yahoo! Next」からリンクされている。
Yahoo! Audio Searchは、「iTunes Music Store」などの音楽ダウンロード販売サイトのデータベースや無料で公開されているPodcasting、各メディアが公開しているニュースキャスト、スピーチ、インタビュー、さらには音楽と関連するミュージックビデオ、アルバムレビュー、アーティストの画像やWebサイトなど、オーディオと関連するあらゆる情報を横断的に検索できるようにしている。
米国の主要な音楽ダウンロード販売サイトであるeMusic、GarageBand.com、Napster、Rhapsody、Yahoo! Music Unlimitedなどのデータベースを横断的に検索できるため、特に合法的な音楽を検索する際に重宝するだろう。検索結果は楽曲ファイルの価格とともに表示されるため、そこから各サービスで購入することができる。すでに契約しているサービスがある場合に、それを優先的に表示させることも可能だ。
現状では1つの音楽サイトがすべてのレコード会社のすべての楽曲を網羅することは不可能に近いため、複数の音楽サイトを横断的に検索できる機能は非常に重宝する。なお、Yahoo! Audio Searchでは現在、iTunes Music Storeも検索することができるが、Yahoo!が発表文の中で明らかにした提携サイト一覧には含まれておらず、どの程度iTunes Music Storeのデータベースが含まれているかどうか、また友好的な提携であるのかどうかなどは今のところ不明だ。
Yahoo! Search公式ブログによると、Yahoo! Audio Searchでは現在、5,000万ファイル以上を検索できるという。また、平均的な音楽サイトの提供楽曲数が100万ファイルであり、オーディオサーチエンジンとして2番目に大きなサイトで検索できるのは1,250万ファイルであることと比較し、Yahoo! Audio Searchが最大だと説明。さらに今後もオーディオサーチ分野で世界一の座を維持し続けると宣言した。
このサービスのもう1つの特徴は、Yahoo!がテストしているソーシャルサーチエンジン「My Web 2.0」と連携させたことだ。これにより、Yahoo! Audio Searchで検索した内容をYahoo!上に保存し、他の人に検索結果を公開したり、同じ音楽的趣味を持つ同好の士とコミュニティを形成することもできる。
Yahoo! Audio Searchはまだ初期のベータ段階であり、Yahoo! Search公式ブログでもこのサービスが第一歩を踏み出したばかりであると説明している。今後の方向としてラジオのストリーミング放送のインデックス、クリエイティブコモンズなどの種々のライセンスの適用、プレイリスト作成や共有機能など、さまざまなアイディアがあるとしており、今後の改良に期待がかかる。
関連情報
■URL
Yahoo! Audio Search(英文)
http://audio.search.yahoo.com/
Yahoo! Search公式ブログの該当記事(英文)
http://www.ysearchblog.com/archives/000170.html
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/08/05 13:09
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