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トレンドマイクロ 執行役員日本代表 大三川彰彦氏
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トレンドマイクロは18日、小学校の中・高学年を対象とした「夏休み自由体験教室」を開催した。保護者同伴で参加した19名の児童たちは、クイズや実習を織り交ぜながらウイルスの基礎知識を楽しく学習した様子だった。
夏休み自由研究体験教室は、トレンドマイクロ社員が講師となり、インターネットの基本的な使い方やインターネットに潜む脅威をわかりやすく教えるセミナー。2004年夏のセミナー以来2回目の開催となる。冒頭では同社日本代表の大三川彰彦執行役員が、「みなさんが勉強して開発者になってもらい、将来はトレンドマイクロに入社してもらいたい。私たちと一緒にウイルス対策ソフトを作れたらうれしい」と挨拶した。
● ネットの脅威は「PCを壊す罠、名前や住所を盗む罠、嫌なものを見せる罠」
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トレンドマイクロ シニアマーケティングスペシャリスト 瀬川正博氏
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「インターネットにひそむわな」と題した講義では、インターネットの脅威としてPCを壊す罠、名前や住所を盗む罠、嫌なものを見せる罠の3つを説明した。同社シニアマーケティングスペシャリストの瀬川正博氏は、「PCを壊す罠としてはウイルスがある。ウイルスに感染したPCは、人間だと病気にかかったようなもの」として、ウイルス対策ソフトが必要であるとした。
また、名前や住所を盗む罠としてはスパイウェアやフィッシングを例に挙げ、ネットで個人情報を提供しないよう注意を促した。フィッシングサイトについては、「Yahoo! JAPAN」を騙ったフィッシングサイトを紹介。正式なサイトのほか、ページは正式ページと同じで異なるURLが表示されたサイト、「YAHOO!」が「YAFOO!」と書き換えられたサイトの3択で本物のサイトを当てるクイズが出題され、困惑する子供の姿も見られた。
嫌なものを見せる罠としては、悪趣味のWebサイトやアダルトサイトなどを挙げ、「中には『学校の怪談』どころじゃないほど怖いホームページがあり、夜も眠れなくなってしまうこともある。変なページが出てきたら、家族に知らせること」と呼びかけた。
そのほか、インターネットを使う約束として、「勝手にソフトを入れない」「知らない人やメル友と一人で会わない」「ネットで個人情報を入力しない」ことを挙げた。続けて「不安なことがある場合は、両親や学校の先生に相談することが大切」だとして講義を締めくくった。
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インターネットの脅威をわかりやすく説明
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3択で本物の「Yahoo! JAPAN」のサイトを当てる
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クイズ形式でウイルスの基礎知識を学ぶ
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実習時間では、アニメーションを使ってセキュリティ対策を勉強
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● ウイルス感染から修復までの過程を「トレンドラボ」で見学
講義終了後には、ウイルス解析施設「トレンドラボ・ジャパン」を訪れ、メールの添付ファイルを実行してウイルスに感染する様子や、ウイルスを修復する様子を見学。実際に、スクリーセーバーのような画像を映し出すワーム型ウイルスに感染したPCからウイルスを駆除する場面を目にした子供たちからは、「こんなにウイルス退治をしていて、気が狂っちゃうことはありますか」という質問が寄せられるほど興味を示した様子がうかがえた。
神奈川県横浜市から来た古小高大樹くん(小学5年生)と莉奈ちゃん(小学3年生)は、「2年前にウイルスに感染して、画面が消えて驚いた。学校ではPCの使い方しか教えてもらっていないので、今回クイズ形式でウイルスの知識がわかって楽しかった」と感想を述べた。
東京都世田谷区から来た臼井達哉くん(小学5年生)は、「家のPCではゲームで遊んでいる。講義の内容は学校では教えられていないが、難しくなかった」と語る。保護者の文哉さんは、「家ではパターンファイルの更新作業を一緒に見せたりするなど、インターネットの脅威について注意している。セキュリティ対策を行なわないでPCを使うことは、夜道を出歩くより危ないと言っている」とコメントした。
トレンドマイクロPRスペシャリストの冨安令氏によれば、「小学校ではインターネットのセキュリティ対策が指導要領に組み込まれていないようだ。また、家庭でもセキュリティについて子供に教えられる保護者がいるケースは多くない」という。「今回のセミナーを通して、インターネットの脅威に関する啓発ができれば」としており、今後も同様のセミナーを継続していく考えだ。
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ウイルス解析施設で、ウイルス感染から駆除までの過程を見学
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トレンドマイクロ社内の風景も見学した
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.trendmicro.com/jp/about/news/pr/archive/2005/news050715.htm
( 増田 覚 )
2005/08/18 19:02
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