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IPAとNRIセキュア、米NISTのセキュリティ情報を日本語で一般公開


 情報処理推進機構(IPA)は29日、米国立標準技術研究所(NIST:National Institute of Standards and Technology)の発行する情報セキュリティ関連文書を、NRIセキュアテクノロジー(NRIセキュア)と共同で翻訳し、一般公開するプロジェクトを開始した。

 IPAではこれまでもNISTが発行する文書の翻訳を行なっており、蓄積した翻訳文書の公開を検討していたという。また、NRIセキュアでも2004年4月から、NISTが発行するSP800シリーズ(Special Publications 800 Series)を翻訳し、無償で公開していた。今回のプロジェクトでは、NISTのSP800シリーズとFIPS(Federal Information Processing Standards)を中心とする情報セキュリティ関連文書を日本語に翻訳し、一般公開する。

 SP800シリーズは、コンピュータセキュリティ関係のレポートで、米政府機関がセキュリティ対策を実施する際に利用することを前提に作成されている。セキュリティ技術、セキュリティの対策状況を評価する指標、セキュリティ教育、インシデント対応などがまとめられている。一方、FIPSは、米国商務長官の承認を受けて公布した文書。SP800シリーズからFIPSとなった文書も存在する。こちらの主なターゲットは米国政府だが、暗号化や認証、デジタル署名およびLANについてのセキュリティなど、分野別に詳細な基準や要求事項、ガイドラインを示している。

 いずれもIPAでは「政府機関に限らず、民間企業にとっても有益な情報だ」という。今後は、日本においてニーズが高いと思われる文書を逐次翻訳して公開する予定だ。NISTだけでなく、世界的に評価の高い文書についても翻訳・公開の必要性を検討するとしている。

 なお、IPAとNRIセキュアのWebサイトでは、すでにSP800シリーズの8文書を公開。FIPSについては、12月に「連邦政府の情報および情報システムに対するセキュリティ分類基準」(2004年2月発行)の翻訳文書を公開する予定だ。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.ipa.go.jp/security/publications/nist/20050829.html
  海外情報セキュリティ関連文書の翻訳・調査研究(IPA)
  http://www.ipa.go.jp/security/publications/nist/
  海外の情報セキュリティ関連ドキュメント(NRIセキュア)
  http://www.nri-secure.co.jp/news_alert/report/nist/nist_report.html


( 鷹木 創 )
2005/08/29 13:09

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