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8月はWindowsの脆弱性を悪用するワームが多発、ボット感染を警告~IPA


 情報処理推進機構セキュリティセンター(IPA/ISEC)は5日、2005年8月のウイルス・不正アクセスの届出情報をとりまとめた。

 8月のウイルスの届出件数は4,470件で、7月の4,536件から1.5%減少した。内訳は、「W32/Netsky」が999件で18カ月連続のトップ。以下、「W32/Mytob」が536件、「W32/Mydoom」が352件、「W32/Bagle」が303件と続く。

 IPAでは、同じ届出者から寄せられた同一発見日・同一種類のウイルスについては、複数の届出があっても届出件数を1件とカウントしている。届出者から寄せられた全てのウイルスの発見数(検出数)は約337万個で、7月の約379万個から11.0%の減少。このうちNetskyが約267万個で、検出数の79.2%を占めている。

 また、マイクロソフトが8月10日に公開したWindowsの脆弱性を悪用するワームが、12日頃から複数種発生したことを受け、IPAでは緊急対策情報を発信。これらのワームは、インターネットに接続しているだけで感染する可能性があり、ボットプログラムとしての機能も備える。IPAでは、脆弱性公開後からワーム出現までの期間が非常に短くなっているため、なるべく早期にMicrosoft Updateを行なうなど、脆弱性を解消すべきとしている。

 8月の不正アクセスの届出件数は41件で、7月の53件から減少した。実際に不正アクセスの被害があったのは12件で、内訳は侵入が8件、DoSが2件、その他が2件。

 侵入された手口については、ルータなどのネットワーク機器数台に侵入され、パスワードを変更されたり、ログ記録機能を無効化された被害が報告されている。IPAではネットワーク機器についても、コンピュータと同様にセキュリティパッチを当て、アクセス制限を適切に行なうなどのセキュリティ対策が必要と呼びかけている。

 また、スパイウェアが侵入したことにより、PCから送信パケットが多数発信され、メール送受信やウイルス対策ソフトの動作が異常になるという事例も報告。IPAでは、ウイルス対策ソフトだけでなく、パーソナルファイアウォールソフトやスパイウェア対策ソフトの活用を推奨している。

 このほかにも、アダルトサイトからダウンロードしたプログラムを実行したところ、数分後から料金支払いの督促メールが届き始め、調査したところメールアドレス情報を盗み出すタイプのスパイウェアが検出された例などが報告されている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.ipa.go.jp/security/txt/2005/09outline.html

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7月の不正アクセス被害は10件、スパイウェア被害への注意を呼びかけ~IPA(2005/08/05)


( 増田 覚 )
2005/09/05 15:32

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