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「産経NetView」の画面
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産経新聞社は20日、当日の新聞紙面をWebブラウザで閲覧できるサービス「産経NetView」を10月1日に開始すると発表した。購読料は月額315円で、サービス申し込みはAIIなど5社のプロバイダーを通じて行なう。
産経NetViewは、産経新聞の朝刊をそのままの紙面レイアウトで閲覧できる電子新聞サービス。Webブラウザ上でFlashを用いて紙面を配信するため、専用ビューワなどを必要としない。システム開発は、3Dリアルタイムレンダリングに関する技術研究・開発などを行なっているヤッパが担当した。
電子紙面は産経新聞の東京朝刊最終版をベースに構成し、毎日午前5時に更新する。閲覧可能な紙面は当日分に限られ、朝刊紙面のうちテレビ欄や株式欄、全面広告などを除く主要20ページ程度を配信する。
配信はAIIを拠点として、@nifty、OCN、BIGLOBE、So-netを通じて行ない、料金は各プロバイダーを通じて支払う形となる。配信を行なうプロバイダーについては、今後さらに拡大する予定。
新聞紙面の表示サイズは25%~400%まで8段階の調節が可能で、移動モードを「ドラッグモード」に設定することで、マウスのドラッグ操作により画面をスクロール表示させられる。また、各記事にはあらかじめ範囲が設定されており、記事をクリックすると記事の範囲が囲み枠で表示され、その記事だけをスクラップのように印刷することも可能となっている。
主要な記事については、新聞紙面に掲載している写真とは別に、動画や他の写真なども閲覧できる。動画については、産経新聞の編集局や報道局などに80台ほどのムービーカメラを配置し、記者やカメラマンが取材の際に撮影したものなどを配信する。
産経新聞では有料の紙面配信サービスとして「産経Web-S」(月額2,100円)などを提供している。新サービスとなる産経NetViewでは、閲覧できる紙面を当日分に限定することで料金を抑え、専用ブラウザを必要としない形でのサービス提供により、購読者を拡大していく意向としている。
産経新聞の住田良能社長は、「紙とネットのユーザー層はある意味で分かれていると考えており、今回のサービスは現在新聞を購読していない層をターゲットにしていきたい。新聞紙面をそのままのレイアウトで配信することについては、新聞紙面のレイアウトには100年以上の積み重ねがあり、文字の大きさや配置などで記事の重要性が一目でわかるというメリットがあると考えている」とコメントした。
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紙面を等倍表示(100%)した画面
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見開きでの表示も可能
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主要記事などには動画や他の写真が付加される
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AIIの大塚博正社長(左)、産経新聞社の住田良能社長(中央)、ヤッパの伊藤正裕社長(右)
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関連情報
■URL
産経NetView
http://www.sankei.co.jp/netview/
( 三柳英樹 )
2005/09/20 18:16
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