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ウェブルート・ソフトウェアの井上基代表取締役
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ウェブルート・ソフトウェアは、スパイウェア対策ソフト「Spy Sweeper 4.5 J(日本語版)」ベータ版の無償ダウンロード提供を17日より開始する。ベータ版の利用者は、11月下旬にダウンロード販売される製品版を1年間利用できる。製品版の価格は、12月1日に発売するパッケージ版が5,600円、ダウンロード版が3,800円。Windows XP/2000/Me/98SEに対応する。
同社は米Webroot Softwareの日本法人として2005年7月に設立。米Webroot社が提供するスパイウェア対策ソフト「Spy Sweeper」は、米国の調査会社NPD(National Purchase Diary)が発表した7月のマーケットシェアにおいて、コンシューマ市場で65%強、エンタープライズ市場で35%を獲得するなどの実績を持つ。
日本法人の代表取締役には、これまで日本BEAシステム、マクロメディアの代表取締役を務めてきた井上基氏が就任。井上氏は記者発表会で「スパイウェアは増えているだけでなく、高度化・複雑化するなど“進化”している。スパイウェア対策ソフトは、今後需要が急速に高まることが予想されるが、この分野に米国でナンバーワンの実績を持つWebrootが参入するのだから、ブレイクしないわけがない」と自信を示した。チャネル販売を主体とし、「コンシューマはソフトバンクBBやベリタスソフトウェアなど、エンタープライズは大手SI」(井上氏)を通じて市場に進出。今後3年間で50億円の売上を目指す。
● “疑わしいソフト”のインストールを未然に防ぐ「スマートシールド機能」
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ウェブルート・ソフトウェアの仲秋理佐子テクニカルサポートスーパーバイザー
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同社が提供するSpy Sweeper 4.5 Jは、CRT(Comprehensive Removal Technology:包括的除去技術)によるスパイウェア検出・除去機能と、行動分析に基づいてスパイウェアの侵入を防ぐ「スマートシールド機能」を備える。シグネチャのアップデートは3~4日に1回。なお、スパイウェアが大量に検出された場合はアップデートの頻度を高めるという。
スマートシールド機能は、定義ファイルに登録されていない“疑わしいソフトウェア”がPCにインストールされるのを未然に防ぐ。スパイウェアが自動ダウンロードされる際に警告するActive Xシールドや、スパイウェア配信サイトがInternet Explorerの信頼済みサイトに自動登録される際に警告する「IEの信頼済みサイトシールド」などのシールドが用意される。
ウェブルート・ソフトウェアの仲秋理佐子テクニカルサポートスーパーバイザーによれば、「米国では1台のPCで平均25.4件のスパイウェアが発見されている」という。また、8月に同社が「Spy Sweeper 4.0 日本語版」ベータ版をダウンロード提供した際に行なったアンケートでは、1台平均30.5件のスパイウェアが発見されたとしている。
スパイウェアの世界的動向としては、「製作者と配布者に金銭的利益がもたらされることから、日々高度で複雑な技術が駆使されてきている」(仲秋氏)。最新のスパイウェアでは、除去しようとするとユーザーPCをクラッシュさせる「人質型」、root権限を奪うことで、システムの不正改ざんなどを行なう「ステルス型」、特定のスパイウェアコンポーネントを監視して、それが駆除されると新たなスパイウェアをインストールする「監視型」などが挙げられている。
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スパイウェアの配布サイト数が4倍に
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PC1台あたり25.4件のスパイウェアが発見(米国)
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関連情報
■URL
Webroot Software(英文)
http://www.webroot.com/
■関連記事
・ スパイウェアの統一的な定義を決めるべく、ネット企業が団体を結成(2005/07/13)
( 増田 覚 )
2005/10/07 19:39
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