|
「Macromedia Studio 8」のパッケージ
|
マクロメディアは12日、「Macromedia Studio 8 日本語版」の販売を開始すると発表した。Webのデザインや開発を行なうソフトをまとめたオールインワンパッケージで、「Dreamweaver 8」「Fireworks 8」「Flash Professional 8」「Contribute 3」「FlashPaper 2」が含まれる。価格は通常版が126,000円、アップグレード版が50,400円。このほか、Studio 8に含まれる各ソフトをそれぞれ単体でも発売する。いずれのソフトもWindows版とMacintosh版が用意され、対応OSはWindows XP/2000とMac OS X 10.3以降。
さらに、Flash作成の入門者をターゲットとした低価格版のツール「Flash Basic 8」を26,250円で発売する。また、アップグレード版については、従来は2世代前の製品までがアップグレードの対象となっていたが、今回の製品についてはすべての旧バージョンからのアップグレードが可能となっている。
|
|
各製品の価格
|
旧製品からのアップグレード
|
● ビデオ画質向上、モバイル対応などを強化した「Flash Professional 8」
|
「Flash Professional 8」と「Flash Basic 8」
|
Flash作成ツールの「Flash Prefessional 8」では、グラフィックの描画性能の向上や、新しいエフェクトやアニメーションコントールの追加などが行なわれた。ビデオコーデック「On2 VP6」のサポートによりビデオ画質を向上させたほか、ビデオのアルファチャンネル合成にも対応した。
また、モバイル向けコンテンツの作成機能を強化し、携帯電話に搭載されている「Flash Liteプレーヤー」のエミュレータを搭載。NTTドコモ、au、ボーダフォンを含む、世界各国のFlash対応携帯電話のプロファイルが用意されており、各端末でFlashコンテンツがどのように動作するかを確認しながら作成することができる。
低価格版の「Flash Basic 8」は、Flashによるアニメーション作成を行ないたい個人ユーザーを主なターゲットとした製品。基本的な機能や操作環境はProfessional版と同様で、ビデオのアルファチャンネル合成やモバイルコンテンツへの対応といった機能が省略されている。
米MacromediaのバイスプレジデントでCEOテクノロジーアドバイザーを務める田中章雄氏は、「特に日本ではFlashの作成を行ないたいという個人の割合が高い」として、Flash Basic 8の価格を日本市場では安く設定したと説明している。
|
|
携帯電話でのFlashの動作をエミュレートできる
|
エミュレート可能な携帯電話のプロファイルがあらかじめ登録されている
|
● CSSレイアウト機能を充実させた「Dreamweaver 8」
Web作成・デザインツールの「Dreamweaver 8」では、スタイルシート(CSS)を使ったデザイン作業を効率化。「CSSパネル」を新たに搭載し、Webページの各オブジェクトに対して、CSSのスタイルがどのように継承されているかを確認・編集できるようになった。また、CSSレイアウトの視覚化機能を備え、複雑なCSSによるレイアウトをDreamweaverのデザインビューで確認できる。
作業効率の改善点としては、デザインビューにズーム機能を搭載。グラフィックソフトのように、Webページを拡大・縮小して作業できる。また、ページ上に基準となる線を表示するガイド機能や、各オブジェクト間の距離を表示するツールを搭載。ピクセル単位でのレイアウトを容易にした。
また、XML形式に対応し、RSSフィードなどのXMLベースのデータをWebページに簡単に組み込めるようになった。日本独自の機能としては、「富士通ウェブアクセシビリティ指針 第2.0版」を搭載し、JIS X 8341-3によるアクセシビリティ診断機能に対応した。
このほか、Studio 8には、グラフィックツールの「Fireworks 8」、Webコンテンツの配布・管理を行なう「Contribute 3」や、印刷可能なファイルからPDFとFlash文書を作成する「FlashPaper 2」が含まれる。
|
|
「Dreamweaver 8」のデザインビュー画面
|
ズーム機能によりWebページを拡大して編集できる
|
● 利用者の要望をもとに「過去最大」のバージョンアップ
|
米Macromediaのバイスプレジデントを務めるJim Gerard氏
|
米Macromediaでプロダクトマネージメント&マーケティング担当のバイスプレジデントを務めるJim Gerard氏は、今回のStudio 8について「これまでで最大の変更を伴うバージョンアップになった」と語った。
Studio 8の開発過程については、「開発は2年ほど前から開始したが、これまでとは開発方法を大きく変えた」とし、「まず世界各国のユーザー企業に担当者を派遣し、製品に対する要望のヒアリングとともに、ユーザーがMacromediaの製品をどのように使っているかを見せてもらった。こうしたユーザーの要望をもとに開発を進めたことで、Studio 8は誇りを持ってお勧めできるツールになったと考えている」と語った。
米国ではStudio 8がすでに出荷が開始され、ユーザーからも良好な反応を得ているとして、「日本のユーザーは、Macromediaの技術を最も高度に使いこなすユーザーだと感じている。ぜひ、今回の製品に搭載した表現力、ビデオ、モバイルといった新たな機能を活用していただきたい」と語った。
Studio 8の日本発売を記念して、マクロメディアではStudio 8の新機能などを紹介するプロモーションサイト「EIGHT THE PROJECT」を公開。また、デザイナーなどを招いた体験イベント「Studio 8 セレブフェスタ」を、10月13日から15日まで六本木ヒルズで開催する。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.macromedia.com/jp/macromedia/proom/pr/2005/studio8_ships.html
マクロメディア
http://www.macromedia.com/jp/
EIGHT THE PROJECT
http://eight8.jp/
Studio 8 セレブフェスタ
http://www.macromedia.com/go/festa/
■関連記事
・ 米Macromedia、「Macromedia Studio 8」発表(2005/08/09)
( 三柳英樹 )
2005/10/12 19:23
- ページの先頭へ-
|