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チェコ製ウイルス対策ソフト「AVG Anti-Virus」を個人に無償提供


 ヴァスダックエンジニアリングは14日、チェコ共和国のGrisoftが開発したウイルス対策ソフト「AVG Anti-Virus」英語版の個人向け無償提供を開始した。Windows XP/2000/Me/98に対応する。

 AVG Anti-Virusでは、ファイルの実行・コピーやメールの送受信をリアルタイムに監視してウイルスを検知・駆除できる。ウイルス定義ファイルは2~3日に1回更新される。なお同社では、他社ウイルス対策ソフトとの併用は推奨していない。

 操作画面は英語表記だが、日本語のコミュニティサイトが用意されており、詳しい製品概要を参照できる。技術サポートについてもコミュニティサイト上で行ない、ユーザーの投稿に対して他のAVGユーザーや同社スタッフが回答する。

 なお、法人向けのProfessional版も用意しており、ライセンスは2年間有効で37ドル50セント(販売サイトには為替に応じた日本円が併記される)。有料版と無料版の機能の違いは、スキャン実行日時などスケジュール機能の設定条件以外はほぼ同一だが、年内をめどに有料版ユーザー向けにはメールサポートを開始する考えだ。

 このほかの有料版ラインナップとして、ウイルス対策機能とファイアウォール機能を搭載する「AVG plus Firewall Edition」、メールサーバーに対応する「AVG Email Server Edition」などを提供する。ヴァスダックエンジニアリングでは、「無料版で知名度アップを図り、SOHOや中小企業などのミドル市場向けの販売を伸ばしたい」としており、今後1年間で無償版提供100万本、売上5億円を見込む。

 AVG Anti-Virusを開発したGrisoftは、1991年に設立。同社のセキュリティ対策ソフトは、世界で2,500万台以上のPCで使用されているという。2005年9月には、米Intelの投資部門であるIntel Capitalが、1,600万ドルを出資することで合意している。

 無償ウイルス対策ソフトとしては、キングソフトが「キングソフトインターネットセキュリティ2006」を100万ダウンロードまで無料提供中だ。こちらはライセンス期間が1年間で、継続利用時には年間980円が必要となる。一方、ヴァスダックエンジニアリングでは、ダウンロード数の制限を設けずに無償提供するが、最新の定義ファイルを利用できる具体的な期間は明らかにしていない。同社は無償更新期間を「当面続ける」としている。


関連情報

URL
  ヴァスダックエンジニアリング
  http://www.v-engineer.jp
  ダウンロードページ
  http://www.v-engineer.jp/forum/
  Grisoft(英文)
  http://www.grisoft.com/

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( 増田 覚 )
2005/10/14 16:17

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