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オールアバウト代表取締役社長兼CEOの江幡哲也氏
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オールアバウトは19日、2005年上半期および第2四半期決算を発表した。上半期では売上高が13億6,000万円(前年同期比47.9%増)と順調に推移したが、第2四半期におけるテレビCMなどを損失計上したため、経常利益、純利益ともに対前年比で大幅に減少した。
2005年上半期決算としては、経常利益が4,200万円(前年同期比44.1%減)、純利益が対前年比62.4%減となる3,900万円。第2四半期では、売上高こそ過去最高の7億3,600万円(同50.1%)に達したが、株式公開関連費用やテレビCM、新規事業投資などの影響で経常利益は8,100万円の赤字、純損益は8,400万円の赤字を計上している。
オールアバウトでは、9月のジャスダック証券取引所上場に合わせてテレビCMなど大規模なプロモーションを展開。テレビCM後の認知度調査によれば、同社の認知度は調査前の46.7%から60.0%に向上したほか、取引社数も2005年第1四半期の329社から第2四半期では499社に拡大したという。
● 編集型広告以外の新規事業を開発
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売上高の半数以上を占める編集型広告の推移
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上半期には、All Aboutの全ガイドサイトの対象読者層を再設定して、5月に“その道のプロ”が商品を推薦するオンラインセレクトショップ「All Aboutスタイルストア」を開設。9月には、新たな戦略ターゲットとして団塊世代向けのメディア「DORON」を開始した。同社の主力商品で全売上高の半数以上を占める“編集型広告”については、制作効率を高めるために、過去の広告制作物をテンプレート化。また、All Aboutをバックグラウンドでリニューアルし、ガイドコンテンツを多目的に活用できるようにサイトを再構築している。
下半期では、専門家とユーザーをマッチングするサービス「All About プロファイル」を11月から開始するほか、団塊世代に続くターゲットとして「団塊ジュニア世代向けライフメディア」の開発を検討中だ。さらに、記事の文脈とマッチングする広告を提供するサービスなども視野に入れる。同社では、これらの新規事業を編集型広告以外の収益源として育てていく考えだ。
2005年度通期の見通しでは、売上高を32億~35億円、経常利益を3億2,500万~4億2,500万円に設定。通期予測に対して現在の進捗状況は50%だが、オールアバウト代表取締役社長兼CEOの江幡哲也氏は、「売上高は上期同様に計画通りの進捗を見込んでいる。経常利益については、株式公開関連費およびプロモーション費の負担が減ることから、下半期に大幅増を見込める」と自信を示した。
関連情報
■URL
オールアバウト
http://allabout.co.jp/
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( 増田 覚 )
2005/10/19 20:16
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