米Microsoftは25日、書籍や学術資料、定期刊行物などの印刷物を含むコンテンツを検索できる「MSN Book Search」を提供する方針であることを公表した。2006年に初期ベータ版を開始する。同時にMicrosoftは「Open Content Alliance(OCA)」に参加することも明らかにした。
MSN Book Searchでは当初、公共の書籍を検索できるようにする予定で、Internet Archiveと協力して素材のデジタル化を行なうという。まずは著作権のない印刷物をデジタル化し、そのほかのオフラインコンテンツにも拡大したい考えだ。
OCAは、テキストやマルチメディアコンテンツの恒久的なマルチリンガルデジタルアーカイブを構築することを目的とした取り組みで、大学や学術団体、非営利団体などのほか、Yahoo!やAdobe Systemsなどの企業も参加している。
Microsoftはこれらの組織や世界の教育機関、図書館らと連携し、情報のインデックス化を進める。MSN Book Searchは書籍を対象としてスタートするが、Microsoftでは、この取り組みがすべてのオフラインコンテンツに拡大するのを期待しているという。
紙の出版物をインデックス化してインターネットから検索できるようにするプロジェクトは、すでにGoogleが取り組んでおり、欧米の大学や公立図書館なども協力している。しかし、デジタル化するにあたって著作権者から正式に許可を得ていないなどとして、出版社団体や作家団体などがGoogleに抗議しており、訴訟にまで発展している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/2005/oct05/10-25MSNBookSearchPR.mspx
Open Content Alliance(英文)
http://www.opencontentalliance.org/
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( 永沢 茂 )
2005/10/26 18:12
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