千葉銀行は1日、同行の法人向けオンラインサービス「Web-EB」の顧客に対して千葉銀行を騙ってCD-ROMが郵送され、このCD-ROMを使用した法人顧客1社の口座から第三者の口座に数百万円の振り込みがあったことを公表した。千葉銀行によれば、すでに千葉県警察が捜査に乗り出しているという。
10月に顧客に対して郵送されたというCD-ROMには「セキュリティに関する大切なソフト」などと、PCへのインストールを促す説明書が添付されていた。被害に遭った1社はこの説明書に従い、CD-ROMに含まれていたプログラムをインストール。10月下旬に預金口座の通帳を確認すると、身に覚えのない口座に数百万円の振り込みが行なわれた記録があったという。
千葉銀行では、同サービスを利用している約6,000社に確認しところ、このほか2社にも同様のCD-ROMが届いていたことがわかった。ただし、2社ではCD-ROMを使用しなかったため被害はなかったという。また、千葉銀行では同行から顧客情報が漏洩した恐れについては「現在のところ、情報漏洩の形跡はない」とコメント。被害に遭った1社に届いた封筒も正規のものではなく、「犯人はWebサイトなどからロゴをコピーしたのではないか」と見ている。
また、事態を重くみた金融庁でも1日、全国銀行協会に対して、加盟する金融機関の被害情報を把握するよう要請した。同庁では「今回のCD-ROMにスパイウェアのようなプログラムが仕込まれているのではないか」と推測しており、警察の捜査を見守るという。なお、現在のところ千葉銀行以外の被害報告はないとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.chibabank.co.jp/news/html01/00260/
( 鷹木 創 )
2005/11/02 15:32
- ページの先頭へ-
|