マイクロソフトは14日、2件のセキュリティ修正プログラム(パッチ)を公開した。パッチの深刻度は1件が“緊急”、1件が“重要”となっており、マイクロソフトではユーザーに対して直ちにパッチを適用するよう呼びかけている。パッチはWindows UpdateやMicrosoft Update、もしくは同社サイトのダウンロードセンターから入手できる。
緊急とされている「MS05-054」は、Internet Explorer(IE)の累積的なセキュリティ修正プログラムで、リモートでコードを実行される危険性などに対処する。対象となるOSは、Windows XP/2000/Me/98およびWindows Server 2003。
MS05-054では、JavaScriptのWindows()関数の扱いなどに問題があり、任意のコードが実行される危険性があった「不適切なDocument Object Modelオブジェクトのメモリ破損の脆弱性」を修正。このほか、ファイルのダウンロードダイアログボックスの操作に関する脆弱性、HTTPSプロキシの脆弱性、COMオブジェクトインスタンス化のメモリ破損の脆弱性の3件を修正する。
また、米SONY BMGが当初配布したコピー防止ソフト「XCP」の削除ツールに含まれていた脆弱性に対応。削除ツールが利用していたActiveXコントロールを動作させないように設定する。
重要とされている「MS05-055」は、Asynchronous Procedure Callがカーネルで処理される際に特権の昇格が起こる脆弱性に対応する。この脆弱性により、ログオンしたユーザーが悪意のあるアカウントを作成し、コンピュータを完全に制御できる可能性があるという。対象となるOSはWindows 2000のみ。
このほか、10月に公開された修正パッチ「MS05-050」について、Windows 2000 SP4、Windows XP SP1、Windows Server 2003用のセキュリティ修正プログラムの更新版が利用可能であることを知らせるために、セキュリティ情報を更新した。
関連情報
■URL
Microsoft Security ホーム
http://www.microsoft.com/japan/security/
MS05-054
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/ms05-054.mspx
MS05-055
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/ms05-055.mspx
( 三柳英樹 )
2005/12/14 12:48
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