マイクロソフトは14日、「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」の「バージョン 1.11」を公開した。最新版ではSONY BMGが一部の音楽CDに採用したコピー防止機能「XCP」に含まれる「F4IRootkit」の駆除に対応した。
XCPは、SONY BMGが一部の音楽CDに採用しているコピー防止機能で、PCにインストールされると特定のファイルの存在やプロセスの実行などを隠す手法が用いられている。ウイルスやスパイウェアが自らの活動を発見されにくくするためのrootkitと呼ばれる手法と同様とされており、これを悪用したウイルスも複数確認されている。
また、バックドアを開けて外部からの攻撃を受けられるようにするトロイの木馬「Ryknos」の駆除にも対応。このトロイの木馬は、PCにF4IRootkitがインストールされている場合、F4IRootkitを用いて自らの存在を隠す。そのほか、IRCサーバーに接続するバックドアを開けるトロイの木馬「IRCbot」を駆除する。
今回3種類の悪意あるソフトウェアの駆除に対応したことで、従来からのウイルスと合わせて61種類を駆除できるようになった。また、各ウイルスの亜種にも対応している。
Windows XPとWindows Server 2003 SP1であればWindows UpdateやMicrosoft Updateを通じて更新できる。Windows 2000では「Microsoftダウンロードセンター」でダウンロードするか、オンライン版の利用が可能だ。
関連情報
■URL
技術情報
http://support.microsoft.com/kb/890830/
ダウンロードサイト
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=ad724ae0-e72d-4f54-9ab3-75b8eb148356&displaylang=ja
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( 増田 覚 )
2005/12/14 12:57
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