米Symantecは21日、同社の「Norton AntiVirus」など複数のセキュリティ対策製品にバッファオーバーフローの脆弱性が存在し、外部から任意のコマンドを実行される危険性があることを公表した。複数のセキュリティ関係機関も警告を発しており、デンマークのSecuniaはこの脆弱性の危険度を5段階中2番目に高い「Highly critical」と評価した。現時点では、この脆弱性に対する修正パッチは提供されていない。
公表された脆弱性は、Symantecのセキュリティ対策製品の多くに搭載されているRAR形式ファイルの展開ライブラリに、複数のバッファオーバーフローの脆弱性が存在するというもの。これにより、攻撃者が悪意のあるRAR形式のファイルをメールの添付ファイルなどで送信し、受信者がこのファイルをシマンテック製品でスキャンした場合、脆弱性を悪用され、任意のコマンドなどを実行される危険がある。
この脆弱性の影響を受ける製品は多岐に渡り、「Norton AntiVirus」や「Norton Internet Security」といったPC向け製品のほか、「Symantec Gateway Security」「Symantec Mail Security」などのサーバー向け製品も数多く含まれる。
Symantecでは、現在この脆弱性に対するアップデートを開発中としており、現時点ではこの脆弱性に対する攻撃コードなどは報告されていないとしている。また、20日には悪意あるRAR形式のファイルに対応した定義ファイルを「Bloodhound.Exploit.55」として公開した。
関連情報
■URL
Symantecによる脆弱性情報(英文)
http://www.symantec.com/avcenter/security/Content/2005.12.21b.html
「Bloodhound.Exploit.55」に関する情報
http://www.symantec.co.jp/region/jp/avcenter/venc/data/jp-bloodhound.exploit.55.html
Secuniaによる脆弱性情報(英文)
http://secunia.com/advisories/18131/
JVNによる脆弱性情報
http://jvn.jp/cert/JVNVU%23305272/index.html
( 三柳英樹 )
2005/12/22 17:53
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