ジャストシステムは12日、漢字や仮名づかいなど日本語のレベルを調べることができる「ATOK presents 全国一斉!日本語テスト」を公開した。漢字力や表現力、文法、敬語、手紙の常識、語彙に関する問題30問を選択式で回答する。利用は無料で、公開期間は2月28日まで。設問は「明鏡国語辞典」編集委員の鳥飼浩二氏が担当した。
同社では今回のテストに先立ち、2005年12月に同じ内容のテストをWeb調査形式で実施。対象は首都圏に住む10~50代の男女1,037名(男性49.9%、女性50.1%)。平均点は59.6点で、男女別では男性が58.8点、女性が60.4点と、女性が男性を若干上回った。年代別では50代の60.9点がトップで、20代の60.2点が僅差で続く。最下位は10代の58.7点だった。
調査によれば、正解率が最も低かったのは「<活/喝/渇>を入れる」の3つから正しい漢字を選択するという問題で、全体の正解率は20.7%に止まった。一方、最も正解率が高かったのは「御中」の正しい読み方を問うもので、97.4%が正解した。御中と同様に手紙で用いる言葉は、高年齢層の正解率が高く、同社は「メールより手紙を主要な連絡方法とする『手紙世代』が実地で身につけた結果」と分析する。
同テストでは敬語に関する問題も出題されているが、これについては30代、40代の女性の正解率が高いという。例えば、「特急券をお持ちでない方はお乗りになれません」「こちらでお待ちしてください」「お名前は何と申されますか?」「受付でお伺いしてください」の4つの中から正しい使い方を選択する問題では、40代女性の正解率が77.9%でトップだった。職業別で見ると、パート・アルバイト(73.6%)、女性会社員(71.7%)、専業主婦(71.3%)となっており、「職場や人付き合いなどで敬語を日常的に必要している世代の女性」(同社)の正解率が高かった。
今回のテストでは、一般的に誤用が多いと指摘される若年齢層の正解率が高年齢層より高い設問も複数見られた。例えば、「知らなすぎる/知らなさすぎる」から適切な表現を選択する問題の誤答率では、40代女性が70.2%と最も高く、続いて50代女性の65.0%となった。一方で正解率トップは20代女性の53.4%、2位は10代男性および女性が同率で46.2%という結果だった。このほか、「じしん/ぢしん」「ボーリング/ボウリング」から正しい表記を選ぶなど、現代仮名づかいによる読み書きや外来語の問題に関しても若年齢層の正解率が高かった。
関連情報
■URL
ATOK presents 全国一斉!日本語テスト
http://www.atok.com/nihongotest/
プレテストの詳細
http://www.justsystem.co.jp/news/2006f/news/j01121a.html
( 増田 覚 )
2006/01/12 18:58
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