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中国のネット人口が1億1,100万人に、3,000万人以上がBitTorrent利用経験

CNドメイン名の登録数は100万件を突破

 中国ネットワークインフォメーションセンター(CNNIC)は17日、中国のインターネット普及状況をまとめた「第17次中国互換網発展状況統計報告」を発表した。


中国のインターネット人口は1億1,100万人、普及率に地域格差

 2005年12月末時点のインターネットユーザー数は1億1,100万人(誤差5%以内)で、半年前に行なった前回調査より800万人増加した。利用している回線種別(重複あり)は、ブロードバンドが6,430万人と1,130万人の大幅増を示した一方で、アナログモデムは5,100万と150万人の増加にとどまった。このほか、専用線が2,910万人となっている。

 インターネットに接続しているPCは4,950万台で、前回調査から390万台増加した。内訳は、アナログモデム接続が10万台減の2,060万台、専用線接続が20万台減の650万台だったのに対して、ブロードバンド(前回調査時は「その他の接続」の1,820万台に含まれる)が2,240万台に増加した。ユーザー数、PC台数ともにブロードバンドの普及が進んでいることがうかがえる。

 インターネットユーザーの地域別内訳は、沿岸部の東部が57.8%、内陸の中部が22.1%、内陸の西部が20.1%だった。インターネット普及率は中国全土では8.5%だが、地域別に見ると東部が13.0%、中部が5.7%、西部が6.0%。いずれも沿岸部と内陸部で格差がある。また、インターネット普及率は都市部で16.9%、農村部で2.6%となっており、都市と農村でも大きな差が出ている。


1週間の平均利用時間は16時間弱、半年間で2時間半以上の伸び

 インターネットユーザーの性別は男性が58.7%、女性が41.3%で、男女比は2001年12月以降ほぼ6対4で変わっていない。年代別では35歳までが80%以上を占めており、職業別では学生(35.1%)が最も多い。学歴別のインターネット利用率は、大卒(84.8%)が高卒(20.5%)や中卒(1.8%)に比べて格段に高く、高学歴なほど利用率も高いという結果が出た。

 家庭でインターネットを利用する人の1カ月の収入(学生の小遣いを含む)は、500元(約7,500円)以下が21.8%を占め、収入がない人も8.2%あった。一方で、月収が2,000元(約3万円)を超える人が全体の29.1%に達した。前回までの調査ではほぼ2割前後を推移していたことから、10ポイント程度増加したことになる。インターネットユーザーが1カ月にインターネットにかける費用(無料インターネットを除く)は平均103.6元(1,500円強)だった。

 インターネットを利用する場所(複数回答)については、「家」(70.5%)が最も多く、続いて「職場」(37.6%)、「インターネットカフェ」(27.0%)、「学校」(19.0%)の順。調査を重ねるごとに家やインターネットカフェと答える割合が増え、逆に職場の割合が減っている。1週間のインターネット利用時間は平均15.9時間で、前回調査より2.7時間の伸びを示した。


インターネットユーザーの27.8%が「BitTorrent」の利用経験

 インターネットの利用目的(複数回答)で最も多かったのが「ニュース」(67.9%)、「情報検索」(65.7%)、「メール」(64.7%)で、いずれも3人に2人が挙げている。以下は「チャット」(41.9%)、「BBS」(41.6%)、「情報の取得」(39.8%)、「オンライン音楽」(38.3%)、「オンライン映像」(37.1%)、「ファイルのアップロード・ダウンロード」(33.8%)、「オンラインゲーム」(33.2%)が続く。まだそれほど多くはないものの「オンラインショッピング」(24.5%)や「ブログ」(14.2%)が前回調査時に比べそれぞれ4ポイント程度増加した。

 今回の調査では、P2P技術の「BitTorrent」についてアンケートをとっている。それによると、インターネット利用者の27.8%がBitTorrentを「使ったことがある」と回答した。これは約3,085万8,000人規模に相当する。「使ったことがない」が68.7%と7割近くを占めたが、「知らない」はわずか3.5%だった。


CNドメイン名が急増、100万件を突破

 CNドメイン名の登録数は前回調査の62万2,534件から急増し、109万6,924件に達した。内訳は「.cn」が53.7%(前回47.3%)、「.com.cn」が35.2%(同36.5%)など。地域別では、広東省が前回調査より4倍近く増加して約43万件(全体の16.8%)、北京市も3倍近く増加して約36万件(13.8%)となったほか、福建省(約25万件、9.5%)、上海市(約23万件、9.1%)、浙江省(約22万件、8.5%)、江蘇省(約20万件、7.7%)が上位に入っている。沿岸・内陸問わず全土的に増加傾向にある。Webサイトの総数は約69万4,200サイトと推定している。

 海外バックボーンの総容量は前回調査より1.5倍以上に増えて136,106Mbps。米国、ロシア、英国、フランス、日本、韓国、シンガポール、マレーシアなどを結んでいる。


関連情報

URL
  ニュースリリース(中文)
  http://www.cnnic.com.cn/html/Dir/2006/01/17/3508.htm
  第17次中国互換網発展状況統計報告(中文、PDF)
  http://www.cnnic.com.cn/images/2006/download/2006011701.pdf
  関連記事:「中国インターネット発展状況統計報告」を読む(前編)
  http://internet.watch.impress.co.jp/static/others/travel/050223/index.htm
  関連記事:「中国インターネット発展状況統計報告」を読む(後編)
  http://internet.watch.impress.co.jp/static/others/travel/050224/index.htm

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( 山谷剛史 )
2006/01/19 17:45

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