有限会社エフエービジョンは25日、「録画ネット」を完全に終了すると発表した。
録画ネットは、テレビ録画が可能なPCの販売およびハウジングを提供し、ユーザーがインターネットを通じてテレビ番組の録画を可能とするサービス。これに対して、NHKおよび在京民放局5社は、録画ネットが「放送番組の複製・送信サービスにあたる」として、東京地方裁判所にサービス停止を求める仮処分を申請し、サービス提供の是非が司法の場で争われていた。
東京地裁では、2004年10月にサービス停止の仮処分を決定。エフエービジョンは仮処分の異議申請を行なったが、2005年6月に仮処分の認可決定が下った。決定を受けてエフエービジョンは抗告したが、知的財産高等裁判所は2005年11月に抗告を棄却した。放送局側はさらにエフエービジョンに損害賠償を求める訴訟を行なっていたが、エフエービジョンは裁判所からの和解の提案を受け入れ、録画ネットのサービスを完全に終了することで放送局側と和解する運びになったという。
エフエービジョンでは、「録画ネットはハウジングサービスであり、録画代行でも録画済コンテンツの再配布でもないことを主張してきたつもりだが、3回の司法判断は違法であるとの結論だった」として、和解案を受け入れることにしたと説明。ユーザーのPCについては返却するとしている。
関連情報
■URL
録画ネットサービス終了のお知らせ
http://www.6ga.net/ending.php
知財高裁による決定
http://courtdomino2.courts.go.jp/chizai.nsf/Listview01/842BD42DCC4020FC492570C100253DFF/
■関連記事
・ 東京地裁、テレビ番組録画サービス「録画ネット」にサービス停止の仮処分(2004/10/08)
・ テレビ番組録画サービス「録画ネット」を巡る法的議論(2005/05/20)
( 三柳英樹 )
2006/01/27 16:53
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