KDDIの子会社である日本イリジウムは25日、東京地裁へ自己破産を申請した。負債総額は2005年3月31日時点で約101億円。
「イリジウム」は、地球の南北にまたがる6つの軌道上に11機ずつ計66機配置された人工衛星を経由する衛星携帯電話。地球全体をカバーする形となり、従来の携帯電話が利用できない海洋上や山間部などでも通話が可能となっている。
このイリジウム計画は、1991年に設立された米Iridiumを中心に世界15カ国19社の協力で進められていた。日本国内では1993年に日本イリジウムが設立されたが、米Iridiumの資金難を受けて2000年3月にサービスを停止。以後KDDIが清算手続きを行なっていたが、債務超過であることから今回破産申立てを行なった。
KDDIでは、日本イリジウムに対する出資および債権は2000年3月期に全額消却済みであるため、2006年3月期業績予想に与える影響はないとしている。
なお、イリジウムの事業主体は米Iridiumから米Iridium Satellite LLCに移っており、サービスは継続している。日本では2005年4月にKDDIネットワーク&ソリューションズがサービス提供事業者として名乗りを挙げており、6月にサービスが復活している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.kddi.com/corporate/ir/news/2005/pdf/press_051202.pdf
関連記事:衛星携帯電話サービスの米Iridiumが破産申請、事業は継続
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/1999/0816/iridium.htm
■関連記事
・ 衛星携帯電話「イリジウム」国内復活へ、KDDI子会社が6月にサービス開始(2005/04/14)
( 増田 覚 )
2006/01/27 17:29
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