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「PDFとFlashは、人と情報を結ぶプラットフォーム」アドビ新社長


 Adobe Systemsは7日、2005年度の決算や2006年度の経営方針などを説明する事業戦略説明会を報道関係者向けに都内で開催した。2005年12月に日本法人の代表取締役社長に就任したギャレット・イルグ氏が、Macromediaを買収したAdobe Systemsの戦略などを語った。


2005年度決算は増収増益、二桁の成長率を達成

2005年12月に日本法人の代表取締役社長に就任したギャレット・イルグ氏
 ワールドワイドにおける2005年度第4四半期(9月~11月)の売上高は前年同期比19%増の5億1,040万ドル(607億700万円)、営業利益は同31%増の1億9,190万ドル(228億2,460万円)、純利益は同37%増の1億5,630万ドル(185億9,340万円)と増収増益でいずれも二桁の成長率を達成した。2005年度通期の決算でも、売上高は前年比18%増の19億6,600万ドル(2,338億7,540万円)、営業利益は同31%増の5億9,180万ドル(704億50万円)、純利益は同37%増の6億280万ドル(717億910万円)と、こちらも増収増益を達成している。

 なお、これらにはMacromediaの業績は含まれていない。AdobeによるとMacromediaの2005年度売上高は4億6,300万ドル。AdobeとMacromediaの売上高を合計すると24億ドルを超え、全米でもMicrosoft、Oracle、Computer Associates、Electronic Artsなどに次ぐ規模になるという。

 「2005年は、Creative Suite 2やAcrobat 7.0といった基幹製品が堅調だったほか、Photoshop Elementsの新製品も好調だった」と言うイルグ氏は、Adobeのミッションを「人とアイデア、人と情報の関わりを変革すること」とアピール。「PCの89%にAcrobat Readerが、97%にFlashがインストールされている」とし、PCだけでなく携帯電話などの端末にも導入が進むPDFとFlashなどを、人とアイデアを結びつける“エンゲージメントプラットフォーム”だと説明した。

 また、PDFの使用期限や閲覧制限を管理する「LiveCycle」ソリューションビジネスも、2005年度は全世界で5万ドル以上の案件を63件受注するなど成長しているという。


2005年度第4四半期決算 2005年度通期の決算でも増収増益

Acrobat 3Dをデモンストレーション

 このほか、会場では1月24日発表の「Acrobat 3D」と1月18日発表の「Production Studio」のデモンストレーションが行なわれた。Acrobat 3Dは、CADソフトなどで作成された3Dデータの編集ができるPDF作成・閲覧ソフト。3D画像の閲覧だけでなく、ドキュメント管理サーバー「LiveCycle Policy Server」を用いて、画像の閲覧制限や公開期間などを設定するデモが行なわれた。


Adobe 3D CADデータの階層構造も保存する

 一方のProduction Studioは、「After Effect 7.0」「Premiere Pro 2.0」「Audition 2.0」「Encore DVD 2.0」を統合した映像作成ソフト。説明会では、各種ソフトで行なった編集がリアルタイムで反映される「Adobe Dynamic Link」などのデモのほか、動画をPDFで書き出したり、Flash作成ソフト「Flash Professional 8」との連携作業などをデモンストレーションした。


Production Studioのアイコン。After Effect、Premiere Proなどソフトに応じたイメージになっているという Premiere Proのデモンストレーション

関連情報

URL
  アドビシステムズ
  http://www.adobe.co.jp/

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( 鷹木 創 )
2006/02/07 15:45

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