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コミック無断配信サイト「464.jp」の運営者ら、著作権法違反の疑いで逮捕 |
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福岡県警がサーバー31台、単行本17,552冊など押収
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ACCSらの発表によると、この男性は古本コミックの売買サイトとされる「464.jp（よむよドットジェーピー）」を運営。「ネットでマンガを購入するのに中身が見れないのは買うのに不便」だとして、スキャンしたコミックをアップロードし、インターネットユーザーに無料で閲覧させる「立ち読み」と称するサービスを行なっていた。同サイトでは、5万冊が試し読みできるとして649人の作家のリストを掲載していた。 また、464.jpでは「全日本漫画著作権管理機構監修」と表記し、適切な著作権処理を行なっているかのような印象を与えていたという。ただし、同機構は団体としての実態がなく、同機構のドメイン名も男性本人が登録したものであることが判明しているとしている。
これを受けて464.jp側では顧問弁護士を通じて、コミック作家の会の事務局顧問を務める弁護士の山崎司平氏に接触してきたという。ただし、464.jpの開設の経緯や目的について説明したものの、著作権侵害との指摘に対しては明確な回答を避け、その後もコミックの無断アップロードを続けていたとしている。12月20日頃からはサーバーへの負担などを理由に「立ち読み」サービスを無料登録制へ変更、さらに2006年4月1日からは月額380円の有料会員制に移行することや、著作権料も支払う予定であることをサイト上で表明していた。 一方、福岡県警ではサイバーパトロール中に464.jpを発見し、著作権侵害の有無を権利者らに照会。その後、権利者側が刑事告訴し、同県警で捜査が進められることになった。1月25日、東京都大田区にあるサーバー設置場所などの家宅捜索が行なわれ、サーバー31台、PC5台、スキャナ3台、裁断機、17,552冊のコミック単行本（背表紙を裁断されたものを含む）などが押収された。 今回逮捕されたのは、大田区の男性のほか、同じく大田区の会社員の女性（34歳）と千葉県市川市の自営業の男性（43歳）。警察の調べによると、3人は違法と知りながらアップロードしていたことを認めており、それぞれ464.jpサイトの運営、スキャン作業、サーバー構築を分担していたと供述しているという。 なお、警察の調べでは、1月23日の有料会員の受付開始から2日間で約1,000人の申し込みを受け付けていたことがわかっているという。ただし、山崎氏によれば、464.jp上で告知していたように、コミック作家の会ら権利者側と著作権料の支払いについて協議していた事実はないとしている。 コミック作家の会は、約750人のコミック作家らが参加する権利者団体。今回の刑事告訴は、464.jpサイトで著作権侵害を受けた作品のうち「こちら葛飾区亀有公園前派出所」「SLAM DUNK」「頭文字＜イニシャル＞D」など9作品の作家9人が代表し、出版社を通じて行なった。ACCSは証拠の調査などで捜査に協力した。 2月14日に東京都内で開かれた記者会見では、コミック作家の会の理事の1人である漫画家の弘兼憲史氏がビデオでコメントを寄せた。464.jpの著作権侵害について「個人的な侵害に加えて、漫画界全体に対する侵害として捉えたい。こういうかたちでどんどん著作権侵害が行なわれると、漫画界全体自体に衰退の傾向が出てくる。日本の漫画文化を衰退させないように、著作権をしっかり守っていかなければいけない」などと訴えた。
関連情報 ■URL ニュースリリース http://www2.accsjp.or.jp/news/news2005contents.html#0214 ■関連記事 ・ コミック無断公開の「464.jp」運営者らに有罪判決（2006/05/18）
（ 永沢 茂 ）
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