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日本を標的にしたスパイウェアが増える〜ウェブルート調査


 ウェブルート・ソフトウェアは20日、米Webroot Softwareが実施したスパイウェア被害に関する調査「State of Spyware」2005年第4四半期版を発表した。同調査はスパイウェアやアドウェアなどの動向やユーザーに与える影響を分析したもの。


企業のシステムのハッキングツールとしてスパイウェアが使われる

「日本を標的にしたスパイウェア配布サイトが登場している」と語る野々下氏
 同社が無料提供しているオンラインスパイウェアスキャンツール「Spy Audit」による統計によれば、企業におけるスパイウェア被害では、ユーザーのキー入力や操作を監視する「システムモニタ」の感染率が6%だった。この数値は、過去3四半期において四半期ごとに約5割ずつ増加しているという。

 同社テクニカルサポートディレクターの野々下幸治氏は「これまでハッカーはファイアウォールを破って企業のシステムに侵入していたが、最近ではシステムモニタなどのスパイウェアが侵入ツールとして採用されているようだ」と指摘する。

 また、トロイの木馬の感染率は12%で前四半期の11%から微増。アドウェアの感染率は51%で前四半期の48%から増加した。そのほか、不正なCookieの感染率は70%で、こちらは前四半期の80%から減少した。

 日本国内の個人ユーザーの被害状況としては、システムモニタの感染率が2%で前四半期の5.6%から半減した。トロイの木馬の感染率は9.1%だった。

 2005年における世界の個人ユーザーの被害状況では、スパイウェア感染率が81%で2004年の91%からわずかに減少。野々下氏は「Internet ExplorerがActiveXの動作を制御できるようになったことで、感染率が低下した」と分析する。なお、この感染率にはシステムモニタやトロイの木馬のほかに、不正なCookieを含んでいることから高い感染率が計上されている。


企業における「システムモニタ」の感染率は、倍増ペースで伸び続けている 2005年では、81%の個人ユーザーがスパイウェアに感染したという

日本語で記述されたスパイウェア配布サイトが登場

 スパイウェア配布元としては米国が30.5%で最も多く、僅差で30.3%の中国が続いた。国別の1台のPCあたりのスパイウェア感染数では、米国の27個がワーストで、英国の22個、タイの21個と続く。アジアの感染率では、世界で2位だったタイがトップ、以下は香港の16個、中国の14個の順で、日本は11個で5位だった。

 ただし、これまでのスパイウェア配布サイトは主に英語で記述されていたが、最近では日本語によるスパイウェア配布サイトが登場しており、「国内の感染数は今後増える可能性が高い」(野々下氏)という。


検知や削除を逃れるためにスパイウェアが洗練

 スパイウェアの今後の傾向としては、スパイウェア対策ソフトによる検知を逃れるために自身の存在を隠す「rootkit技術」や、特定のスパイウェアコンポーネントを監視して、それが駆除されると新たなスパイウェアをインストールする「ウォッチャー型」のスパイウェアが増え続けるという。

 スパイウェア被害については、金銭を目的とした攻撃が増えると推測。アドウェアによる被害としては、米国でスパイウェアに対する法律の施行が進んでいることから、「ビジネスに沿ったアドウェアが推進されるようになり、迷惑度が減る」(野々下氏)。

 一方、トロイの木馬やシステムモニタなど悪質なスパイウェアによる被害は、「トロイの木馬がrootkit技術を採用したり、ウイルスが採用していた圧縮化や暗号化などのアルゴリズムを導入するなど、検知や削除を逃れるために洗練されてきており、これまで以上にセキュリティリスクが高まる」と見ている。


関連情報

URL
  ウェブルート・ソフトウェア
  http://www.webroot.com/jp/

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( 増田 覚 )
2006/02/20 18:49

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