総務省は、自社ネットワークを持たず、他事業者の回線を購入して事業を行なういわゆるMVNO(仮想移動体通信事業者、Mobile Virtual Network Operator)方式の事業者の参入など、今後予想される携帯電話事業の課題について意見を募集し、結果を公表した。
同省は、「MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用に関するガイドライン」の改正などを念頭においた検討を開始するにあたって、昨年末より携帯電話事業者やMVNOでサービスを展開する事業者らに意見募集を行なっていた。MVNOについて、新たな法令を検討するのではなく、現行の電気通信事業法内で対応できるとしており、検討の目的を「現行法令の明確化によって、ルールの整備をしていくことにある」としている。
公表された各社の意見は、MVNOの環境整備に向けた取り組みや、ガイドラインなどによる責任の明確化について、概ね賛同するものとなった。また、ドコモや日本通信などからは、MVNOと再販事業者を分けて検討すべきとの意見があったが、総務省は、幅広い議論を行なうため、まずは再販事業者もMVNOの一部として扱い、検討対象とする方針を示した。
なお、事業者から得た各意見については、「慎重に検討していく必要がある」とするものが多かったが、3Gネットワークだけでなく、そのほかの無線アクセスの領域についても議論していくという。
総務省では、今回寄せられた意見を踏まえ、2006年中頃を目途に携帯電話事業の環境変化への政策対応について検討していく方針。また、今後も議論の進展に合わせて意見募集を行なっていくとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.soumu.go.jp/s-news/2006/060228_12.html
( 津田啓夢 )
2006/02/28 19:24
- ページの先頭へ-
|