米Sun Microsystemsは22日、米国内限定で簡単にインターネットから利用できるグリッドサービスを開始したと発表した。
これまで強力なコンピューティング環境を利用するためには複雑な長期契約を結んだり、使用料金やハードルが高いという問題点があった。これに対して今回Sunが発表した「Sun Grid Compute Utility」は1ドル/CPU時間からという低価格設定と、インターネットからの申し込みでアプリケーションをアップロードしたらすぐに使い始められることなど、使い始めの簡単さと終わったらすぐに契約を解除できる便利さを提供している。
使用料金は「パブリックユース」の場合、1ドル/CPU時間で10GBの保存容量が提供される。そのほかの商業利用また大企業などが業務で使用する場合のライセンスについては別途利用料金などの交渉が必要となる。価格設定が安いため、大学などの教育機関向けの特別なライセンスは行なわないとしている。
支払いは事前にPayPalで行ない、利用したCPU時間に応じて料金が差し引かれていく仕組みをとる。実行するアプリケーションはSolaris 10(x64)で動作し、N1 Grid Engineソフトウェアで動作するように設定されている必要がある。また、1アカウントあたりの保存容量が10GBであることから、アプリケーションとデータの合計が10GB以内でなければならないという制約がある。
同社ではこのサービスが金融業、エネルギー産業、教育、ライフサイエンスなどの分野で複雑な計算を必要とするアプリケーションに需要があると見込んでいる。
関連情報
■URL
Sun Grid Compute Utility(英文)
http://www.network.com/
ニュースリリース(英文)
http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2006-03/sunflash.20060322.1.xml
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/03/23 12:02
- ページの先頭へ-
|