|
JIAA映像広告部会長の峯川卓氏
|
インターネット広告推進協議会(JIAA)は27日、インターネット上で配信されるCMについての定義をまとめた。ネット上のCMは、「ネットCM」や「ストリーミング広告」など配信技術の違いにより名称が異なるため、CMコンテンツの使用範囲の判断が困難だった。ネットCMの定義を整備することで、コンテンツ提供者の混乱を防ぐことが狙いだ。
JIAAによれば、インターネットCMの定義は次のようになる。1)インターネット、携帯電話を含む通信回線上のサービス(広告主が管理するWebサイトを除く)の広告スペースにおいて、広告主の広告やマーケティング活動を目的として掲載されるもの、2)広告表現として映像および音声を使用し、TVCMのように時間軸で展開される広告。
配信方式については、ストリーミング方式とダウンロード方式があるが、コンテンツ提供者によって許諾条件が違うため、これらを区別する。そのほか、地域限定配信の有無や範囲についても明記させる。「ネットCM」「動画広告」「ストリーミング広告」「リッチバナー」など配信技術が異なる広告については、これらの定義の条件を満たせば「インターネットCM」と見なされるという。
JIAA映像広告部会長の峯川卓氏は、「インターネット上で配信されるCMは、どのような範囲をCMと呼ぶかがあいまいだった」と指摘する。例えば、インターネット放送でCMを配信する際、使用範囲の解釈が「放送」か「通信」のどちらに該当するのか判断しにくかった。インターネットCMの定義を整備することで、「権利者がコンテンツを提供しやすくなる」と見ている。
JIAA会員142社を対象としたインターネットCMの市場規模によれば、2004年の約1億円から2005年には5億円程度だった。2006年については、広告付き無料動画配信サービスなどが開始されたことから30億円程度に達するという。
関連情報
■URL
JIAA
http://www.jiaa.org/
( 増田 覚 )
2006/03/27 14:13
- ページの先頭へ-
|