百科事典の老舗であるBritannicaは、正確性でWikipediaと大差ないとされたNature誌の記事に反論する声明文を発表した。
発端は、Natureが2005年12月15日号に掲載した記事。その中で、BritannicaとWikipediaが掲載項目の正確性について比較され、大差がないとされた。このほど出された声明文は、Times、New York Times、Chicago Tribuneに一面広告として掲載され、その中でNatureの記事の不正確性について事細かに論じ、Britannicaの正確性が圧倒的であると主張している。
もともとWikipediaは、専門家でなくとも記述でき、その後修正ができる形態を採っている。しかし、その内容の正確性については疑問視する声もあり、信用性が低いともされてきた。ところがNatureの記事では、Wikipediaの信用性の低さは「採るに足らず」「例外的」であり、原則的にはBritannicaに匹敵する正確性を有すると評価されることになった。
今のところWikipedia側がBritannicaの声明に特に反応するといったことはないようだが、今後、記事を掲載したNature側がどのような反応を示すかが興味深いところだ。
関連情報
■URL
Britannicaの声明分(英文、PDF)
http://corporate.britannica.com/britannica_nature_response.pdf
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( Gana Hiyoshi )
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