P2Pファイル共有ソフト「Winny」のネットワーク上に、北海道斜里町の行政情報などが流出していることがわかった。同町の男性職員の自宅PCがウイルスに感染して流出したもの。水道料金や町税の未払い者など642人分の個人情報のほか、住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)の接続パスワードなども流出した。
流出した情報は全部で1,813件で、そのうち1,624件が行政情報だった。個人情報が含まれていたものは54件(642人分)で、斜里町によれば「業務上のやり取りで、水道料金や町税未払い者の入金額を事務連絡する資料などが含まれていた」という。
このほか、3年前のパスワードではあるが住基ネットのパスワードも流出。住基ネット全国センターが全国の自治体に送った告知文なども流出した。ただし、住基ネット関連の個人情報は流出していない。また、パスワードも毎年変更しており、流出したパスワードは現在利用していないという。
斜里町では、3月15日に流出の事実を確認。調査したところ、男性職員が自宅で作業するために私用PCに業務情報を保存していた経緯が判明した。この職員の私用PCが1月中旬頃にウイルスに感染し、情報を流出したという。
斜里町では、従来から業務情報の持ち出しなどを禁じていた。業務用のPCも「ほぼ1人につき1台が割り当てられている状況だった」という。今回の事件を受けて、情報管理を再度徹底する。また、この男性職員に対しても処分を含めて検討するとしている。
関連情報
■URL
北海道斜里町のサイト
http://www.town.shari.hokkaido.jp/
関連記事:本誌記事に見る“Winny流出”
http://internet.watch.impress.co.jp/static/index/2006/03/10/
( 鷹木 創 )
2006/03/29 15:01
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