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セキュリティ対策ソフトを押し売りする手口に注意~4月のIPA報告


 情報処理推進機構セキュリティセンター(IPA/ISEC)は2日、2006年4月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を公表した。4月のウイルスの検出数は約179万個、不正アクセスの届出件数は15件で、いずれも3月の件数から減少した。また、セキュリティ対策ソフトの押し売りのような行為に関する相談が急増しているという。

 IPA/ISECによれば、セキュリティ対策ソフトと称するものを押し売りする行為に関する相談が、3月の4件から4月には40件に急増。「貴方のパソコンは『ブラックウォーム』に感染される恐れがあります」などと日本語のメッセージを表示して、実際にはウイルスに感染していないにもかかわらず、セキュリティ対策ソフトと称するものをダウンロードさせようとするという。なお、このメッセージは、日本語のサイトではなく海外の英語サイトを閲覧している時に表示されるケースが報告されている。

 このソフトをインストールすると、PCをスキャンするとして、ウイルスが存在しない場合でもウイルスを発見したと警告。さらに、これを駆除するにはクレジット決済でソフトを購入する必要があるとして、購入するまで何度もメッセージを表示するという。IPA/ISECに相談したユーザーの中には、実際に購入してしまったケースもあったとしている。

 IPA/ISECでは、「正規のセキュリティ対策製品の製造・販売者からは、押し売りのようなメッセージを一方的に送りつけることはないので、慌ててダウンロードしないように注意してほしい」と呼びかけている。

 届出者から寄せられた4月のウイルスの発見個数は約179万個と、3月の約256万個から約3割減少した。特に「W32/Netsky」の検出数は、3月の約203万個から4月には約136万個に減少したという。1位は「W32/Netsky」の約136万個、2位は「W32/Mytob」の約27万個、3位は「W32/Bagle」の約6万個だった。

 4月の不正アクセスの届出件数は15件で、このうち実際に不正アクセスの被害があったのは7件。内訳は侵入が5件、DoS攻撃が1件、その他が1件となっている。侵入届出の内訳では、SQLインジェクション攻撃でシステムを乗っ取られたケース、Webサーバーに侵入されてフィッシングに悪用するためのWebコンテンツを設置されたケース、SSHで使用するポートへの攻撃で侵入されたケースなどがそれぞれ1件ずつあった。


関連情報

URL
  ウイルス・不正アクセス届出状況について(2006年4月分)
  http://www.ipa.go.jp/security/txt/2006/05outline.html

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「興味本位でのWinnyの利用は慎むべき」IPAがウイルス被害を警告(2006/04/05)


( 増田 覚 )
2006/05/08 17:29

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