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企業におけるWinny利用制限で「Antinny」が減少か? マカフィー集計


 マカフィーは6日、2006年5月に日本国内で流行したウイルスと不審なプログラムのランキングをとりまとめた。同社製品の顧客4万社/120万台以上のPCで捕捉した情報をもとにトップ10を算出している。

 ウイルス部門では、4月に引き続き「JS/Wonka」がトップだった。検知企業数が1,016社、検知マシン数が1,814台に上った。4月は検知企業数が524社、検知マシン数が942台だったため、ほぼ倍増したことになる。JS/Wonkaは、ハッキングされたサイトや悪意のあるサイトに仕掛けられ、ファイルのダウンロードなどを試みるJavaScriptで、この種の侵入経路が日本において一般化されてきたことが想定されるとしている。ウイルスではこのほか、全体的にトロイの木馬と「Netsky」が主流だという。

 Winnyユーザーをターゲットにした「Antinny」は、3月までは検知マシン数で10位以内にランクしていたが、4月になってトップ10から外れ、5月も上位には入っていない。マカフィー技術統括本部長の加藤義宏氏は、企業内でP2Pソフトの利用が制限された結果と見ているが、「他のP2Pソフトに感染するAntinnyの亜種も発見されており、企業のセキュリティ管理者は継続的に注意を払う必要がある」と述べている。

 不審なプログラム部門では、検知企業数で「Adware-GAIN」が966社でトップ、検知マシン数で「MySearch」が3,567台でトップだった。全体的にアドウェアが多く、不審なプログラムの検知数はウイルスの倍近くになっているという。「アドウェアやスパイウェアがウイルスより多く活動している現在のインターネットの実態を示している」としている。

 なお、MySearchはツールバーを組み込むもので、ウイルスやトロイの木馬ではないという。ただし、一部に脆弱点を利用してインストールされるものがあるとしている。


関連情報

URL
  マカフィー
  http://www.mcafee.com/japan/

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( 永沢 茂 )
2006/06/06 16:59

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