JVN(Japan Vender Status Notes)は3日、Webブラウザからコンテンツを編集できるシステム「Wiki」のクローンに、特定のリクエストを処理するとDoSを引き起こす脆弱性が存在すると警告した。
Wikiは、Webブラウザからページの作成や編集を行なうことができるコンテンツ管理システムで、Wikiの機能を実現する「Wikiクローン」と呼ばれる多くの実装がある。今回、複数のWikiクローンで、異なる2つの版のページの内容を比較して差分を表示する際に、サーバーリソースを過剰に消費する問題が公表された。
悪意のあるユーザーが、この脆弱性を利用してページを編集すると、CPUやメモリが多量に消費される。これにより、Webサーバーの処理速度が極端に低下し、Webサービスや同一のサーバー上で動作している他のアプリケーションが、サービス不能になる恐れがあるという。
JVNで脆弱性情報が公開されいるWikiクローンは、「FreeStyleWiki」「Hiki」「Wiki もどき」の3種類。FreeStyleWikiは現在調査中としているが、HikiとWiki もどきでは、脆弱性を修正した最新版をリリースしている。
なお、今回の脆弱性情報は、4月27日にIPAが届出を受けたもので、JPCERT/CCが製品開発者と調整を行ない、7月3日に公開した。
関連情報
■URL
JVNによる脆弱性情報
http://jvn.jp/jp/JVN%2398836916/
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( 増田 覚 )
2006/07/03 20:24
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