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TOKAI、東京・名古屋間に400Gbpsの光ファイバ幹線の新ルート着工

10月以降にはCATV網を活用したFTTH事業にも参入

TOKAIグループの光ファイバ幹線網

静岡県焼津市に建設する新データセンターのイメージ
 TOKAIグループは7日、東京と名古屋を結ぶ光ファイバ幹線の新ルート「中央ルート」に着工すると発表した。同日、東京都府中市にある大国魂神社において工事の安全祈願式が行なわれた。2007年3月に完工する予定だ。

 TOKAIグループは、国土交通省が主要国道に敷設した管路「情報BOX」を借り受け、光ファイバ幹線網の整備を進めている。すでに2005年度末までに、北関東から東京、名古屋、大阪にかけて1,531kmを敷設済みで、これを自社グループのCATV事業やADSL事業に活用するほか、「BroadLine」ブランドでキャリアや企業向けに光ファイバ貸し出しや専用線サービスも行なっている。

 現在、関東では国道4号、6号、16号などに沿って200〜300芯、東京・名古屋間では国道1号および246号に沿って300芯、名古屋・大阪間では国道1号および2号に沿って200芯が敷設されている。これに加えて今回、東京・名古屋間について、国道20号および19号に沿って、東京都世田谷区から山梨県甲府市、長野県諏訪市・木曽町、岐阜県中津川市を経て愛知県名古屋市を結ぶ新ルートに200芯の光ファイバ幹線を構築する。距離は387kmで、総工費は18億円。

 これにより、北関東から大阪までのルートが2重化された400Gbpsのネットワークになり、信頼性・安全性が向上するという。なお、現在は東京・名古屋間のバックアップ区間は他社から借り受けるかたちになっているため、そのコスト削減にもなるとしている。「BroadLine」の提供エリアも山梨県と長野県に拡大される。

 TOKAIグループでは、2006年度の中央ルート387kmに引き続き、2007年度以降も167kmを敷設する計画だ。情報BOXを活用した広域の光ファイバ幹線は2008年度までに2,085kmに達するという。



「CATV-FTTH」事業へ参入、新データセンター建設も

TOKAIの藤原明代表取締役会長。安全祈願式が行なわれた7日には、最大の顧客であるソフトバンクグループの孫正義氏に会ってあいさつしてきたという

着工祝賀会では、工事会社を代表して協和エクシオ専務取締役ITソリューション事業本部長の浅川進氏(左)が安全決意表明を行なった。表明を受けるのは、TOKAI通信事業本部・常務取締役本部長の西野直樹氏(右)
 7日に行なわれた安全祈願式の後、TOKAIの藤原明代表取締役会長、ビック東海の早川博己代表取締役社長をはじめ、工事会社や通信機器メーカー、BroadLineの顧客企業らが出席して着工祝賀会が開かれた。あいさつに立った藤原会長は、中央ルートの着工に引き続いて、9月には静岡県焼津市に新データセンターに着工することや、10月には「CATV-FTTH」の起工式を行なうことを明らかにした。

 CATV-FTTHとは、TOKAIグループが保有するCATV用の光ファイバ幹線網を活用してFTTHサービスを提供するもの。祝賀会では、TOKAI通信事業本部・常務取締役本部長の西野直樹氏が、CATV-FTTHなどインターネット事業についてプレゼンテーションを行なった。

 西野氏は、ユーザーのニーズがADSLがFTTHへと移行していることを受け、関東地区におけるTOKAIグループのブロードバンド契約は、1カ月に7,000件獲得するうちのほぼ半数がFTTHになっていると説明。このような傾向は今後加速していくとして、2005年度末の実績ではADSLが42万件、FTTHが3万件だったのが、2008年度にはADSLが37万件、FTTHが13万件になるとの中期計画を示した。3年間でADSLが5万件減少する一方で、FTTHが10万件増加する計算になる。

 西野氏によると、TOKAIグループは2002年7月からBフレッツ、2003年12月からTEPCOひかりのホールセールを受けてFTTHの販売を行なってきた。また、静岡県内では2006年9月から中部テレコミュニケーションのコミュファがサービスを開始する予定だとしており、TOKAIグループもこれをISPとして取り扱う予定だという。これらに続くFTTH事業が、CATV-FTTHということになる。

 TOKAIグループでは、静岡県中東部、千葉県千葉市緑区・市原市、神奈川県厚木市、埼玉県熊谷市でCATV事業を展開している。これらの地域では、主要国道沿いに敷設した光ファイバ幹線網に加え、731kmのCATV光ファイバ幹線網を保有している。西野氏は「ラストワンマイルを構築するだけでFTTHが完成するため、事業開始に伴う設備投資を大幅に抑えることが可能」と説明する。具体的には、既存の光ファイバ網の空き芯を利用して、PON方式で提供するという。

 このほか西野氏は、焼津市に開設する新データセンターについても説明。地上4階建てで7,650平方メートル/800ラックの規模で、免震構造や電力・通信の2重化により、東海地震などの災害に対しても安全な信頼性の高い設計だという。2006年9月に着工後、2007年12月に完工し、仮運用を行なった後、2008年4月から本格稼働する予定だ。


TOKAIグループのCATV提供エリア CATV-FTTHのネットワーク構成

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.broadline.ne.jp/release/release060707.html
  関連記事:TOKAIグループ、月額3,980円のADSLサービスで首都圏に進出
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2001/0723/tokai.htm

関連記事
ソフトバンクとTOKAI、光ファイバやMVNOなどの事業提携について検討(2006/08/03)


( 永沢 茂 )
2006/07/07 21:14

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