富山県高岡市は3日、同市の福祉情報システムの改修を行なった際に、システムを開発していたインテックから個人情報が流出したことについて謝罪を表明するとともに、Winny上に流れたデータの消去を依頼していることを明らかにした。
この問題は、インテックが富山県高岡市などから受託して開発していた福祉系システムの個人情報を含むデータ1,653件が、同社の借上要員が所有するPCからWinnyネットワーク上に流出したことが、7月25日に判明したもの。これに対してインテックでは、Winnyネットワーク上で該当するファイルを共有しているユーザーを調べる技術を持つ業者に調査を依頼。この調査によるIPアドレスの情報を元に、複数のプロバイダーに対してユーザーにファイルの削除を要請するよう依頼を行なっているという。
「DION」を運営するKDDIでは、この件についてインテックから依頼を受け、ユーザーに対して削除を要請する文書を送付していることを認めた。ユーザーに対しては、ファイルを削除するよう要請があったことを伝え、対処しない場合には「弊社では判断致しかねますが、無用の訴訟などに巻き込まれませんとも限りませんので、ご留意ください」と警告している。
KDDIによれば、照会のあったユーザーが実際にWinnyで当該ファイルを共有しているかどうかについては、ガイドラインに従って確認を行なっているが、具体的にどのような方法で確認を行なっているかについては公表できないとしている。また、Winnyなどのファイル交換ソフトで、個人情報や著作権を侵害していると思われるファイルに対する削除要請も今回が初めてではなく、照会があった場合には過去にも同様の対応を行なっているとした。
関連情報
■URL
高岡市の謝罪文(PDF)
http://www.city.takaoka.toyama.jp/owabi.pdf
インテックの謝罪文(PDF)
http://www.intec.co.jp/news/pdf/060727_1.pdf
( 三柳英樹 )
2006/08/04 14:51
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