米Googleは8日、第三者企業が集計したクリック詐欺に関するデータについて、反論する報告書を発表した。第三者企業の集計方法に不備があるため、クリック詐欺の件数が大幅に多く見積もられているとしている。
クリック詐欺とは、広告を掲載して収入を得ているWebサイトが自ら広告をクリックしたり、競合企業に広告費を多く支払わせるために広告をクリックすること。Googleでは、通常の広告クリックに占めるクリック詐欺の割合は14%程度と試算しているが、第三者企業のデータでは35%に上るという。
クリック詐欺が多く見積られている主な理由として、Googleは2つの点を指摘している。1つめは、ユーザーが広告主のWebサイトを閲覧している際にブラウザでページを「更新」すると、複数回にわたって広告がクリックされているように集計されていることだ。これは、ユーザーが広告主のWebサイトの深い階層まで読み進めていた際に、「戻る」操作をしても同様だという。
2つめは、複数の広告ネットワークにわたる複数の広告主の広告クリックまで合算されてしまっていることだ。広告主ネットワークでユーザーを追跡するためにCookieを使っているコンサルティング会社で、Yahoo!の広告のクリックをGoogleの広告のクリックとしてカウントする方法を用いていた例が見つかったという。
このような不備によって、ある第三者企業のレポートでは、Googleでは850件とカウントしている詐欺クリックが、1.5倍の1,278件とされていた例もあったとしている。Googleは今後、クリック詐欺を監査する第三者企業に対して、クリック詐欺の集計に関する問題を解決するように働きかけるとしている。
関連情報
■URL
AdWords公式ブログの該当記事(英文)
http://adwords.blogspot.com/2006/08/troubling-findings-on-how-some-third.html
Googleの報告書(英文、PDF)
http://www.google.com/adwords/ReportonThird-PartyClickFraudAuditing.pdf
( 増田 覚 )
2006/08/10 14:29
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