Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

独IT業界団体、フィッシング詐欺防止法の制定を要求


 フィッシング詐欺の被害は世界各国で広がる様相を見せているが、独IT業界団体のBITKOMは、被害が深刻化する前に、フィッシング詐欺を防止するための法律を制定すべきとの考えを表明している。

 BITKOMが行なった調査によると、フィッシング詐欺の被害者数は2006年上半期に50%増加し、事件1件あたり約4,000ユーロの被害が発生しているという。フィッシング詐欺サイトは12,000件ほど存在するとされており、サイト数も2005年5月の時点に比較して1年間で4倍に増えている。ただし、ほとんどのサイトはすぐに消えることが多いという。メールによるフィッシング詐欺の“攻撃”件数は20,000件以上あったとされている。これは、1年前に比べて30%増加した。

 ドイツではフィッシング詐欺自体を取り締まる法律がなく、現時点では野放し状態に近いという。この状況に対してBITKOMは、具体的犯罪に対して刑罰を科すなどの方策をとらない限り、増加傾向に歯止めをかけることはできないと政府を批判している。また、そもそもフィッシング詐欺について公的な統計すら存在しておらず、現状把握すら政府はしていないと批判している。BITKOMでは、オンラインバンキングなどが普及する中、インターネット上での経済活動の活発化を損なわないためにも詐欺の取り締まりもすべきとの見解を示している。


関連情報

URL
  ニュースリリース(独文)
  http://www.bitkom.org/Default_41030.aspx

関連記事
独Postbank、フィッシング対策でメールにデジタル署名導入(2006/04/03)


( Gana Hiyoshi )
2006/08/21 13:47

- ページの先頭へ-

INTERNET Watch ホームページ
Copyright (c) 2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.